大手も参入、ロボ研磨に注目。3Mジャパンが愛知産業と連携【前編】
3Mが参入
米国の化学メーカー、3Mの日本法人スリーエムジャパンは、「ロボットによる研磨」の市場に参入する。金属の溶接作業の前後工程で、酸化被膜を除去する、盛り上がった箇所をきれいにするなどの研磨作業は必須だ。その一方、研磨は金属加工の中でも特に自動化が進んでいない分野でもある。
自動化が進んでいない分野とはつまり、競合相手のいない未開拓の市場(ブルーオーシャン)でもある。ただ、未開拓には理由がある。端的に「難しい」からだ。
スリーエムジャパンは、自動車や鉄道車両、建築資材など、あらゆる産業で研磨工程の自動化を推進するという。生産効率の向上や労働力不足の補完に役立つシステムとして提案する。
スリーエムジャパンの研磨材製品事業部の日西勝事業部長は「人手に頼らない研磨工程を実現しなければ、金属加工業の操業は早晩危機に陥る」と、危機感を隠さない。