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2022.03.24

[国際ロボット展 特別リポートvol.13]脚光浴びる物流向け提案/村田機械、フィブイントラロジスティクス、西部電機

今回展では国際ロボット展(iREX)の併催企画として「マテハン&ロボットゾーン」が設置された。日本物流システム機器協会主催の展示エリアで、同協会の会員企業11社が出展した。近年、自動化需要が伸びる中で、特に物流向けの投資が活発化している。それを反映し、会場でも同ゾーンには来場者が絶えなかった。Vol.13では同ゾーンに出展した企業の中から3社の展示を紹介する。

ロボ倉庫システムを実演展示/村田機械

ロボット倉庫システム「アルファボット」のロボット台車「ボット」

 村田機械は、ロボット台車「BOT(ボット)」が「保管」「搬送」「仕分け」「ピッキング」のすべての役目を完結するロボット倉庫システム「ALPHABOT(アルファボット)」を実演展示した。

 アルファボットは従来の自動倉庫とは違い、走行と昇降機能を持つボットが、保管ラックの内外を走行し、ワークステーション型のピッキングポイントに商品を自動で運んでくる仕組み。ピッキングする作業者は移動することなく商品の到着を待つだけ。定点ピッキングを可能にした。

作業者はワークステーションで商品の到着を待つだけ

 保管ラックは立体型倉庫で、棚と棚搬送用の無人搬送車(AGV)を組み合わせたシステムより床面積あたりの保管効率が高い。商品の格納やピッキングをするワークステーションが併設されている。オーダーごとのピッキングや、一定量ごとのピッキングなど、柔軟な対応を可能にした。

ラックを昇るロボット/フィブイントラロジスティクス

ラックを昇る動作は来場者の目を引いた

 本拠地をフランスに置くフィブグループのフィブイントラロジスティクス(神戸市中央区、松本孝裕社長)は、フランスの物流機器メーカー、エグゾテックソリューションズのピッキングシステム「Skypod(スカイポッド)」をPRした。
 スカイポッドのデモでは、コンテナを載せたロボットがラックへ自走した後、エレベーターのように自ら昇ってコンテナを収納した。ラックの高さは12mまで対応する。「スカイポッドは昨年4月に取り扱いを開始したばかり。初出展する国際ロボット展で知名度を高めたい」と藤丸見浄取締役営業本部長は話す。

 他にも、自律搬送ロボット(AMR)型の仕分けシステム「GENI-Ant(ジェニアント)」や、ベルトコンベヤーを使った運搬装置ユニット「GENI-Belt(ジェニベルト) クロスベルトソータ」を展示した。

ロボットを使わないのがユニーク/西部電機

 西部電機は、産業用ロボットを使わずに荷降ろしや保管、荷ぞろえ、積み付け、搬送を自動化した「ロボティクス・マテハン・ソリューション」を展示した。
 多品種の製品を6軸カートに自動で積みつける「カートケースローダー」を中心に、新製品のAGV「TOW-S03」などのパッケージで注目を集めた。

 マテハン事業部長の佐藤徳生取締役は「マテハンの長い経験とノウハウを集約した。標準パッケージはあるが、あくまで顧客のニーズに応えるのがわが社のスタイル。さまざまなマテハン機器も組み合わせ、中小の物流センターでも使いやすいシステムを提供していく。『ロボットを使わないのがユニーク』と来場者の評価も高い」と自信を見せる。
 今後、AGVなどはサイズを拡張してシリーズ化も見据える予定だ。

(ロボットダイジェスト編集部 長谷川仁、芳賀崇、斉藤拓哉)


[2022国際ロボット展(iREX2022)特別リポート]


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国際ロボット展(iREX2022)直前特集 vol.7~vol.10はこちらから
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