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2021.12.10

連載

[ショールーム探訪vol.2]幅広いメーカーの協働ロボット、AGVが一堂に【後編】/オリックス・レンテック「Tokyo Robot Lab.」

クローラーが横回転?!

「まさかそう動くとは!」、トピー工業のセキシュウクローラー190

 奥のAGVコーナーでも、石崎主任にいくつかのデモを見せてもらった。

 印象に残ったのが、建設機械の足回り部品なども製造するトピー工業の「セキシュウクローラー190」を使ったデモだ。車輪ではなく無限軌道(クローラー)で動く製品で、最大可搬重量は500kg。カゴ台車などの下に潜り込んで、持ち上げて搬送するタイプの製品だ。

 途中まではカゴ台車を持ち上げ、普通に搬送していたが、一旦停止するといきなりクローラーが横回転して、左右に移動し始めた。全方向に移動できる特殊な車輪「オムニホイール」や「メカナムホイール」などでは可能な動きだが、500kgまで搬送できるクローラー式AGVがまさか左右に動くとは思わなかった。もちろん、本来は見た人を驚かせるためのものではなく、左右にも自在に動けることで小回りが利くといった実用的な機能だ。

複数メーカーの製品を一度にチェックできる

 記事内で取り上げた他にも、さまざまな協働ロボットやAGVのデモを見せてもらうことができた。
 「オリックス・レンテックは特定のメーカーに限定することなく、さまざまな企業と協業しているので、ニーズにあった最適な製品やシステムを提案できる。ぜひ一度ご来場いただければ」と伊井チームリーダーは話す。

 同施設の見学は予約制で、現在は新型コロナウイルス禍により、一日に見学できる組数や人数を制限しながら見学の申し込みを受け付けている。

[取材記者から]
オリックス・レンテックがトーキョー・ロボット・ラボ1を開設したのは17年1月。実はその頃にも取材しており、このショールームを訪ねるのは約5年ぶり2度目だ。当時からあった製品も一部あるが、その後新たに設置されたロボットも多い。また、タイミング次第で運が良ければ、メーカーと組んで実証試験中のシステムや、正式取り扱い前の製品なども見ることができる。同施設をまだ見学したことがない人だけでなく、開設当初に一度行ったことがある人にもおすすめだ。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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