鍛圧機械展に見る多彩な「産ロボの使い方」【後編】/MF-TOKYO
ロボットでパイプ曲げ
ロボットは鍛圧機械の横に置いて加工材料を付け替えるだけでなく、アーム先端に加工ユニットを付ければ加工そのものを担うこともできる。
例えばパイプの曲げ加工設備などを製造するオプトン(愛知県瀬戸市、與語照明社長)は、ロボットでパイプを曲げる「WINロボットベンダー」を提案した。
垂直多関節ロボットの先端に付けた曲げ機構で、固定したパイプを曲げる。
「通常はパイプを回して曲げる方向を変えるが、ロボットベンダーはパイプを固定したままロボットが動くことで曲げる方向を変えられる。パイプを回した時の振動が収まるのを待つ必要がなく、生産性が高い」と増本久司東京営業所長は言う。
パイプの付け外しなども同じロボットでできるため、経済性にも優れる。
ねじ締め、塗布などをシステム提案
蛇の目ミシンもロボットを使った生産システムを提案した。蛇の目ミシンはミシンメーカーとして知られるが、小型のロボットを製造、販売するロボットメーカーでもある。
小物部品同士を圧入して組み立て、それを搬送し、ねじを締めて接着剤などを塗布する一連の工程を展示した。
自社のプレスユニットの「JPシリーズ」、卓上ロボット「JR3000シリーズ」、スカラロボット「JS3シリーズ」を組み合わせてシステムを構築。ねじ締め、塗布工程はJRシリーズが担い、同シリーズには検査や切断ができるバージョンもあるため、組み合わせ次第でさまざまなシステムを構築できる。
「独自のコントローラーが特徴で、プロじゃなくても使いこなせる。ミシンメーカーならではのロボット」(産業機器営業本部)