鍵は「大量」と「簡単」。物流自動化の最新トレンド
3.7mの棚ごと動く
まずは従来よりも「量」を重視した提案だ。中国に本社のある物流向けロボットメーカー、ギークプラス(日本法人=東京都港区、佐藤智裕社長)は「スマート物流エキスポ」に出展し、大型の無人搬送車(AGV)や搬送物の取り出し装置などを組み合わせたシステム「ポップピック」を日本で初披露した。
同社は、棚や荷役台(パレット)の下に潜り込んで搬送するAGVの一種、自動棚搬送ロボット「EVE(イブ)」シリーズを展開する。新たに搭載質量が最大1200kgの「P1200R」をラインアップに追加。あわせて、従来比で2倍近い高さ3.7mの専用棚や、高い専用棚から搬送物を取り出せる専用のステーションを開発し、それらの組み合わせをポップピックとして提案した。
佐藤社長は「大容量の自動倉庫と、容量は小さいが倉庫内のレイアウト変更などを柔軟にできる棚搬送型AGVの2つが物流自動化の潮流だった。ポップピックは大容量と柔軟さの両方を実現できる。膨大な物量に苦慮する顧客が多いので、少しでも貢献できれば」と話す。
日本では今年の春から夏にかけての発売を目指す。