協働ロボットフェアで周辺機器やソリューションが一堂に/ユニバーサルロボット
協働ロボットをより身近に
UR日本支社は4月23日と24日の2日間、「UR協働ロボットフェア 2024」を開催した。展示スペースに加えてセミナー会場を設け、URの他にトヨタ自動車や日本航空電子工業などが講演した。
開会のあいさつでは、URデジタル・エコシステム担当シニア・ディレクターのイェスパー・キルデガード・ポウルセン氏が登壇し、協働ロボット普及における課題や今後の事業方針などを伝えた。
協働ロボットを導入したことのない企業では、初期投資の高さや専門的な人材の不足などが導入に踏み切れない要因という。また既に導入済みの企業でも、まだまだ自動化されていない工程は多い。「協働ロボットによる自動化がもっと身近になるよう、現場の自動化に最適な周辺機器メーカーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などを見つけられるプラットフォーム(基盤)と、より高度な自動化システム開発に役立つオペレーティングシステム(OS)を提供したい」と語った。
カメラを活用して動作を制御
23社のうち9社は初めてURの協働ロボットフェアに参加した。初出展のタマディック(東京都新宿区、森實敏彦社長)は、自動車や航空機、産業機械の設計などを手掛けており、SIer事業にも力を入れる。会場では、同社が開発したロボットの位置補正技術を活用したデモシステムを展示した。
デモシステムでは2台のロボットと3Dカメラを組み合わせ、1台のロボットの先端に縫い針を取り付けた。このロボットの動作はランダムに設定しているため、停止位置が毎回変わる。停止すると、もう1台のロボットがその先端に取り付けたシャープペンシルの芯を針穴に通す。担当者は「針の位置が変わっても、カメラで得た3次元の点群データからロボットの動作に補正をかけて制御できる。膨大なデータを短時間で処理し、高精度の位置補正を実現できるのが強み」と説明する。
(ロボットダイジェスト編集 水野敦志)
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