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2024.05.15

新社長就任、ロボットではパッケージシステムや食品向けに注力/エプソン販売 栗林治夫社長

4月1日、セイコーエプソングループの販売会社のエプソン販売(東京都新宿区)の社長に栗林治夫(くりばやし・はるお)氏が就任した。エプソン販売は、プリンターやプロジェクター、産業用ロボット、パソコン、時計などを販売する。中でも産業用ロボットは重点分野の一つで、「人手不足は大きな社会課題。ロボット事業を通じて省人化に貢献したい」と栗林社長は語る。

ロボットは成長領域

「ロボット事業を通じて省人化に貢献したい」と話す栗林治夫社長

 エプソン販売の栗林社長は4月25日、社長就任に伴い報道陣に対して今後の事業方針などを説明した。

 エプソン販売が掲げるテーマは「環境」「省人化」「DX/共創」。この3つを起点にさまざまなソリューションを提供し、顧客の課題解決を目指す。
 「省人化」を主に担うのは、ロボット事業部門だ。「人手不足は大きな社会課題。ロボット事業を通じて生産現場の省人化に貢献したい」と栗林社長は話す。具体的には、製造工程全体に対応する幅広いソリューションの提案や、ソリューションのパッケージ化、食品業界への提案強化などを掲げる。ロボット事業を社内の成長領域と位置づけ、着実な伸長を目指す。

 「日本惣菜協会などと協業して開発した総菜製造ロボットシステムは認知が広がり、同様のシステムが欲しいとの声をいただくようになった。今後もこうした取り組みに注力していく」と栗林社長は言う。

取締役に就任した橋本倫明本部長

 また、ロボット事業を統括するエンジニアリング営業SBU(ストラテジック・ビジネス・ユニット=戦略的事業単位)の橋本倫明本部長も4月に取締役に就任した。取締役エンジニアリング営業SBU本部長として引き続きロボット事業をけん引する。

 「フラットケーブルの挿入など、まだまだ自動化されていない難作業にもロボットを提案したい。また、食品産業などこれまでロボットがあまり使われてこなかった業界の開拓にも注力する。“できない”を“できる”に変えて、日本の製造業を自動化で元気にする、これが私たちの使命」と述べた。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)


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