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2022.08.31

SDGsがテーマのPSを大阪で開催/ストーブリ

スイスに本社を置く産業用ロボットメーカーのストーブリは8月25、26日の2日間、大阪市北区の東梅田ショールームでプライベートショー(PS)「STAUBLI eXPO 2022 Summer(ストーブリエキスポ2022サマー)」を開催した。無人搬送車(AGV)や自律移動型搬送ロボット(AMR)の給電に使える電気コネクターを中心に、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に貢献する製品を出展。他にも、産業用ロボットを使ったフードロス対策などをテーマにしたセミナーも実施した。

テーマはSDGs

電気コネクター「CombiTac(コンビタック)シリーズ」は工場内物流で使うAGVやAMRの給電に向く

 今回のPSのテーマは「SDGs ~脱炭素ソリューション~」。SDGsの実現に貢献する製品を中心に出展した。
 今回展ではSDGsの「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する製品として、AGVやAMRの給電に活用できる電気コネクターの出展が目立った。電気コネクタ事業部営業グループの柴田章生係長は「日本国内では位置合わせの手間が少ない無線給電がトレンドだが、電気コネクターは無線給電よりも給電速度が速い長所がある。適材適所で使い分けてみては」と話す。

ロボットでフードロス削減

「HEシリーズは食品を扱う上で課される厳しい基準をクリアした」とロボット事業部営業グループの春木滝多主任

 製品の展示の他に、食品業界や自動車業界、エネルギー業界などの領域ごとにセミナーを開催した。中でも、「ロボット最適化での食料生産ロス削減の可能性」をテーマにしたセミナーでは、食品製造の分野を対象に、ヒューマンエラーによる規格外品の発生をロボットで削減できる可能性を解説。食品に関する欧米の適合規格が認定された産業用ロボット「HEシリーズ」もあわせて紹介した。

 ロボット事業部営業グループの春木滝多主任は「食品業界の規模は自動車業界に引けを取らないが、2021年度のロボットの販売実績は自動車業界の1割に満たない。欧米の食品業界は日本に比べロボットを使った自動化が先行しているが、日本でも導入の意欲は高い。5~10年の長期スパンで着実に普及させたい」と語る。HEシリーズを軸に、今後は日本国内の食品業界で拡販を目指す。

(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)

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