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2022.11.14

日本法人の新本社工場が稼働開始、日本国内の生産能力が2倍に/ハイウィン

台湾の機械要素部品メーカー、ハイウィンの日本法人(神戸市西区、楊豊銘社長)は11月1日、新本社工場の稼働を開始した。新本社工場は工作機械業界向けのボールねじや直動ガイドなどの二次加工を担う。半導体製造装置向け部品の供給体制を高める他、ロボットの導入支援にも力を入れる。

国内の生産能力を増強

 ハイウィンの日本法人は11月1日から新本社工場の稼働を開始し、同日に落成式を実施した。新本社工場は神戸市西区の神戸サイエンスパーク内に建設。鉄骨造の一部3階建てで延べ床面積は約1万4500㎡、総工費は約100億円。合わせて、日本法人の本社機能は神戸市中央区の旧本社から新本社工場内の神戸本社に移し、旧本社は三宮本社として運用を続ける。

 新本社工場では工作機械業界向けのボールねじや直動ガイドなどの二次加工を担う。これらは従来から日本国内でもしていたが、新工場でも実施することで生産能力を約2倍に高める。クリーンルームも設けたことで、半導体製造装置業界向け部品の供給能力の向上も図る。
 台湾本社の卓文恒会長は「新本社工場から顧客にさらなるイノベーションと付加価値を届けたい。今後の受注状況が好調であれば生産性のさらなる強化も検討していきたい」と意気込んだ。

ロボットの普及にも注力

オープニングセレモニーでは産業用ロボットが扇子を持ちながら踊った

 ロボットや自動化ラインの導入を検討する顧客向けに、実製品を使った事前検証でラインの構築をサポートするサービスも展開する。他にも、作業従事者への教育やロボットの操作資格の取得が可能な「エデュケーション・トレーニングセンター」や、研究開発部門を設置する。「ロボット関連の作業者への教育は、自動化のノウハウを学びたい中小企業に向けたサービス」と卓会長。

 落成式のオープニングセレモニーとして、扇子を持った産業用ロボットが、地元神戸に本拠地を置くJリーグのチーム「ヴィッセル神戸」の応援歌に合わせて踊るパフォーマンスを披露した。

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