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2024.09.17

連載

[SI基礎講座vol.15] 保有してほしい能力③

ロボットのシステムインテグレーション(SI)に関する基礎知識を紹介する本連載企画。今回は、ロボットを導入する企業の担当者・生産技術者や、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に「保有してほしい能力」の3回目。今回は保有してほしい能力の2つ目の「問題点解決能力」について解説していく。

〔今回の講師:中小機構 経営支援アドバイザー 加藤栄作先生〕


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【今回のポイント!】
〇まずは真の原因を見極める
〇「なぜなぜ分析」をしてみよう
〇問題を何段階にも展開し、基本事象に手を打つ

対症療法では再発してしまう

正しい問題解決の手順を知る(SI基礎講座、スライド資料より)

 皆さんに持っていてほしい能力の2つ目「問題点解決能力」について学んでいきましょう。
 問題を解決するには、「正しい問題解決の手順」が大切です。まずは原因を見つけて、その原因をつぶす対策を考えて実施し、問題の減少が出ないようにします。
 発生した現象に対して手を打つだけの対症療法では、問題が再発してしまいます。真の原因、つまり真因を見極めて、そこに手を打つことをしてください。

なぜなぜ分析はやってみないと分からない

真因を見極める力を持つ①(SI基礎講座、スライド資料より)

 真因を見極める方法の一つが「なぜなぜ分析」ですね。なぜなぜ分析を聞いたことがある人は少なくないと思いますが、やったことがある人はいますか? それほど多くないと思います。

 なぜなぜ分析は概念としては難しいものではないですが、実際にやってみると、真因にたどりつくのは簡単ではないことが分かると思います。
 ぜひ、複数人でやってみてください。なぜなぜ分析をしてみることは、真の原因を突き止めるトレーニングになります。常に問題の源流にさかのぼり、深く掘り下げる癖を付けられます。1度や2度ではなく、何度もトライしてもらえればと思います。

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