20年の世界の産ロボ新規導入は38万台、コロナ禍でも中国好調/国際ロボット連盟
日本は2年連続減少
国別で見ると、導入台数のトップは中国で、前年比20%増の16万8400台。1カ国あたりの導入台数で、過去最高を記録した。工場内で稼働する産業用ロボットの台数は、同21%増の94万3223台となった。これらの高い成長率から、中国ではロボット化が急速に進んでいることが読み取れる。
日本は2位で、同23%減の3万8653台だった。新型コロナウイルス禍の打撃を受け、過去最高を記録した18年の5万5240台から2年連続して減少した。中国とは対照的に、電子や自動車産業からの需要が低調だった。工場内で稼働する産業用ロボットの台数は、前年比5%増の37万4000台となった。
3位は米国で、同8%減の3万800台。4位には韓国がつけ、同7%減の3万506台となった。上位にはアジア勢が多くランクインし、アジアでの新規導入台数は、全体の7割を超えた。
21年は大幅に回復、日本のロボ導入台数は7%の伸び
IFRは、21年の産業用ロボットの見通しも発表した。「世界のロボット導入は大幅に回復し、21年には前年比13%増の43万5000台に上るだろう」とIFRのミルトン・ゲリー会長(シュンク米国法人社長)は予測する。地域別の内訳では、北米は同17%増の4万3000台、欧州は8%増の約7万3000台、アジアは15%増の30万台超えになると見込む。
日本についても言及しており、現在、日本のロボットと自動化技術の輸出先は、中国が全体の36%、米国が全体の22%を占める。こうした輸出先が日本のロボット需要を支えているという。IFRは、輸出も含めた日本のロボット市場の成長率は21年に7%、22年には5%伸びると予想する。