[随想:ロボット現役40年、いまだ修行中vol.10]設備システムの 「安心・安全」を求めて【後編】/小平紀生
SIer業務標準への安全の折り込み
2015年にはロボット革命イニシアチブ協議会(RRI、大宮英明三菱重工業相談役)が設立され、ロボット利活用促進活動ワーキンググループ(WG2)で、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の「業務プロセス標準化」活動が始まりました。
私はWG2のメンバーではなかったのですが、標準化活動の実務を担っていたミツイワ(東京都渋谷区)の羅本礼二社長から日本ロボット工業会(現会長・橋本康彦川崎重工業取締役)システムエンジニアリング部会長の立場で参加要請を受け、例によって引き受けました。
当初は、各社各様のSIerの仕事ぶりを今さら標準化することに対して、若干の疑問を感じていました。しかし、最も重要なのはSIerとユーザー間の合意形成を確実にするための方法を明示することだと気付いてからは、かなり本腰を入れて取り組みました。