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2022.09.22

連載

[ショールーム探訪vol.8] 学びに最適。深掘りできる/三菱電機「東日本FAソリューションセンター」(1/3)

ロボットダイジェストの記者が、読者に代わりショールームを訪問する連載企画「ショールーム探訪」。第8回は、三菱電機FAシステム事業本部の「東日本FAソリューションセンター」を訪れた。大都会のビルの中で、充実した情報やロボットのデモンストレーションに触れることができる。ロボットを入り口に、さまざまなソリューションについて知的好奇心のまま深掘りすることもできる。ロボットを中心とした自動化に興味・関心を持つ人には、幅広い最新情報を学び尽くすことができるショールームだ。

7月にリニューアルオープン

 三菱電機の東日本FAソリューションセンターは、JR秋葉原駅から歩いても10分かからない場所にある。大都会のビルの1階と2階を占める。幹線道路である国道4号(日光街道)沿いだ。
 ちなみに最寄りが都営大江戸線・つくばエクスプレスの新御徒町駅であるニュースダイジェスト社東京支社からも歩いて行ける場所だ。
 同センターは新型コロナウイルス禍をきっかけに約半年かけて大がかりにリニューアルし、7月にオープンした。もともとの開設は2018年だ。

 歩道に面した1階はガラス張りで、外からでも中にロボットがいるのがうかがえる。
 リニューアルの大きな目的は、「見る」「試す」「学ぶ」をコンセプトとする複合型施設に生まれ変わることだった。「顧客が課題解決のヒントをより得やすいように、従来の製品展示中心から、ソリューション展示に特化した」と、FAシステム事業本部FAシステム業務部プロモーショングループの柴垣津以子グループマネージャーは話す。

 背景には、顧客ニーズの変化がある。
 工場の自動化やモノのインターネット(IoT)の活用といった目標は、これまで漠然としたコスト削減がニーズだったが、実装の段階となり、予防保全など顧客の課題がより具体的で複雑になった。そのため、ニーズの変化に応えるべくリニューアルしたのだ。
 「顧客それぞれの現場の課題解決につながるソリューション提案力を強化し、顧客との共創(Co-innovation〈コ・イノベーション〉)の場となる課題解決型施設に進化させた」と柴垣マネージャーは胸を張る。

多彩な情報が充実

 入り口ですぐに目に飛び込んでくるのが、同社の産業用・協働ロボット「MELFA(メルファ)」が並ぶ製造ラインのデモンストレーション。その「デジタルマニファクチャリングエリア」は、ロボットが目当ての来場者にとって目玉だ。
 スマートウオッチの生産工程を模したデモで、加工や組み立て、検査、それからデモとして循環させられるようにするための分解と、それぞれを実演して見せてくれる。また、仕分けや配送の作業も、協働ロボットが実演する。
 協働ロボットから製作物を受け取れるコーナーでは、もちろん記者も触れ合いを楽しんだ。

  • 入り口でまず目を引く製造ラインのデモ

  • 加工から梱包までの実演でイメージを膨らませる

  • 協働ロボットから製作物を受け取るコーナーも。記者もやってみた

 ロボットが動くさまを見るのは単純に楽しい。これだけでテンションは上がろうというものだが、ここからがすごい。
 デモラインで最新の機器やソリューションを見られるだけではないからだ。複数のモニターなどが設置されており、そこで課題別のソリューションの紹介画面を見ることができる。知れば知るほどさらに知りたいことが出てきて、またさらに知りたいことをタッチパネルで選択しながら掘り下げることができる。
 記者はこれにももちろん食いついた。言い方は悪いが、感覚的には、心地よく底なし沼にはまっていくこともできるイメージだ。

 というのも、目の前で展開するデモだけでは分からない、保全の効率化などを提案するソリューションについて、モニターなどから情報に触れることができるのだ。例えば、最適なタイミングのメンテナンスを可能にする予防保全、人工知能(AI)による診断で成果を見える化できる省エネなどなど。見学者の興味・関心にどこまでも付き合ってくれる。

 もちろん、実際に見学者が深掘りする際は説明員がスマートにサポートしてくれて、商談として具体的な課題解決策を提案してもらいながら理解を深めることができる。ただ、放っておかれても自学自習が進められそうなほど、情報が充実している。

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