フードテック展でロボットに脚光【前編】
ポテトサラダをロボットで盛り付け/コネクテッドロボティクス
会場内で大きな注目を集めた企業の一つが、コネクテッドロボティクス(東京都小金井市、沢登哲也最高経営責任者<CEO>)だ。同社は総菜盛り付けロボット「Delibot(デリボット)」を展示した。
総菜を容器に盛り付けるロボットシステムで、会場ではポテトサラダの盛り付けを披露した。ハンドの重量センサーで把持するポテトサラダの量を把握し、分量を調整。あらかじめ設定した量をベルトコンベヤー上のプラスチック容器に盛り付ける。
このほか会場では、プラスチック容器のフタを絞めるロボットシステムや、人工知能(AI)で食品の外観検査をするシステムを展示した。「食品業界のロボットへの関心は高い。外食産業や食品工場向けのロボットシステム合計で、2025年までに顧客の現場での稼働台数500台を実現したい」と沢登CEOは話す。
ロボットでラテアートまで!?/フレアオリジナル
ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のフレアオリジナル(長野県坂城町、田中陽一郎社長)は、注文に応じてコーヒーを提供するバリスタロボットを展示した。木目模様の架台の上に、コーヒーマシーンと、同社が販売代理店を務める中国Dobot(ドゥーボット)の協働ロボット2台を搭載した。
片方のアームでコーヒーの入ったカップを持ち、もう一方のアームで泡立てたミルクを注ぐ。ミルクの泡で模様を描くラテアートまでできることが大きな特徴だ。シンプルなハート形や、定番のリーフ形状のほか、チューリップ柄などもできる。
「アームを手で持って動かした経路をそのまま再現できる機能がDobotにあるからこそ、ラテアートを実現できた。今回展の客寄せのために開発した展示品ではなく、実際に販売やレンタルも可能なパッケージシステム」と田中社長は語る。