[ロボットが活躍する現場vol.7]ロボットで歯車生産、協働型も使いこなす【前編】/岡本工機
合計20台以上のロボットが稼働
100個でもロボットで作る
20年以上前にもロボットを付けた設備を製作したことはあるが、工場に本格的にロボットを導入し始めたのは17年前から。まずは、作業者1人が22台の加工機を担当していた現場にロボットを入れた。加工材料の付け替えなどで担当者が工場内を走り回っており、これではあまりにも大変だとロボットで自動化した。
「わが社が製造するのはオーダーメードの小ロット品が多いが、その現場では500個ほどの中量生産もあり、ロボットに置き換えやすいと考えた。1台入れてみると『生産性が高まり品質も安定する』と分かり、次々にロボットを増やした」と菊地社長は言う。今では歯車100個でもロボットで生産する。
歯車加工機を自動化するには、ローダーと呼ばれる専用装置もあるが、「ロボットならもし故障しても、直るまでは人が作業を代替できるため、生産が止まらない。作る物や設備が変わった際は他の場所で使えることも魅力」と菊地社長は話す。
自社でシステムを構築、変更できる
同社はこれまで、安全柵で囲って使う一般的な産業用ロボットを使ってきたが、昨年初めて、府中工場に安全柵なしで使える協働ロボットを導入した。
「初めての協働ロボットなので、立ち上げ時に多少の苦労はあったが、設定などを工夫することで効果的なシステムを構築できた」と菊地社長は語る。
後編ではその協働ロボットシステムに焦点を当て、工夫した点などを詳しく紹介する。
――後編へ続く
(編集デスク 曽根勇也)
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