自動化の第一歩を! 軸数絞って扱いやすく【後編】/ブラザー工業、田中工画
ブラザー工業の「BV7-870」は、軸数を4軸に絞って扱いやすくした垂直多関節型のローディングシステムだ。自社製工作機械の専用オプションで、2019年5月に発売してから引き合いや納入実績も徐々に増えている。後編ではBV7-870を昨年2月に導入した田中工画(静岡県三島市、田中契斗社長)を訪問し、ユーザーの「生の声」をリポートする。自動化の一歩目を踏み出す狙いで、BV7-870の導入に踏み切ったという――。
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ブラザー工業の「BV7-870」は、軸数を4軸に絞って扱いやすくした垂直多関節型のローディングシステムだ。自社製工作機械の専用オプションで、2019年5月に発売してから引き合いや納入実績も徐々に増えている。後編ではBV7-870を昨年2月に導入した田中工画(静岡県三島市、田中契斗社長)を訪問し、ユーザーの「生の声」をリポートする。自動化の一歩目を踏み出す狙いで、BV7-870の導入に踏み切ったという――。
ブラザー工業は4軸の垂直多関節型のローディングシステム「BV7-870」を2019年5月に発売した。自社製工作機械の専用オプションで、軸数を4軸に絞って扱いやすくしたのが大きな特徴だ。ロボットに不慣れな中小企業などに自動化の第一歩を踏み出してもらう狙いで、最近はストッカーなども含めた標準パッケージの拡充や提案にも力を注ぐ。前編ではBV7-870の特徴などを詳しく解説する。
THKは「2022国際ロボット展(iREX2022)」の会場で、新製品の回転モジュール「RMR」を発表した。ロボットの関節用のモジュール(機能に必要な要素をまとめた複合部品)だ。一見すると、要素部品を組み合わせてモジュールにしただけに思えるが、星野京延常務執行役員は「自動化システムの『次の段階』を見据えた戦略的製品」と話す。
「2022国際ロボット展(iREX2022)」の会場で特に多かったのが、物流向けの自動化システムだ。物流分野では自動化投資が活発で、各社が相次いで新製品を投入する。川崎重工業は今回、「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「物流ソリューション」の3つのテーマで出展した。最も来場者の目を引いたのは、周囲をクリアパネルで囲った物流ソリューションだ。
特別リポートvol.3で取り上げた以外にも、「2022国際ロボット展(iREX2022)」の会場では協働ロボットの展示が目立つ。ドイツや中国メーカーのロボットを販売するリョーサンや、Dobot(ドゥーボット)ブランドで展開する中国Shenzhen Yuejiang Technology(深圳市越疆科技)、住友商事グループ傘下の住友商事マシネックス(東京都千代田区、佐橋明三社長)なども協働ロボットシステムを展示した。
特別リポートのVol.2ではファナックの協働ロボットを紹介したが、「2022国際ロボット展(iREX2022)」で協働ロボットを展示の目玉に据えたのは同社だけではない。協働ロボット最大手のユニバーサルロボット(UR、日本支社=東京都港区、山根剛代表)はもちろん、ヤマハ発動機や日栄機工(愛知県豊田市、川元敦史社長)なども協働ロボットの提案に力を入れる。
「2022国際ロボット展(iREX2022)特別リポート」のvol.2以降は、各社の展示を中心に紹介する。今回展では安全柵が不要な協働ロボットが改めて注目を浴びた。各社ラインアップを拡充し、可搬質量の小さい機種から大きい機種までをフルラインアップしてさまざまな活用法を提案した。特に東4ホールに最大級の小間を構えたファナックの協働ロボットの新機種は、大きな注目を集めた。
デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)は、3月3日から開催している自社展示会で新型の協働ロボット「COBOTTA PRO(コボッタプロ)」を世界初披露した。コボッタプロの強みは動作の速さと操作の簡単さにあり、部品の搬送作業や複雑で精密な組立作業などの自動化に力を発揮する。自社展示会の開催に先立って3月1日には記者会見を開き、コボッタプロの特徴やデモを報道陣に公開した。
ドイツに本拠地を置く真空機器メーカーの日本法人、シュマルツ(横浜市都筑区、ゲッテゲンス・アーネ社長)は3月2日、オート・ツール・チェンジャー「MATCH」を発売したと発表した。
早稲田大学発のロボットベンチャー企業の東京ロボティクス(東京都新宿区、坂本義弘社長)は3月6日、物流向けロボット「モバイルグリッパ」の製品版プロトタイプを開発したと発表した。