「スカラ中心にスマート化目指す」 オンラインで方針発表/セイコーエプソン 小川恭範社長
セイコーエプソンは12月10日、「2021年 年末社長記者会見」をオンラインで開催した。小川恭範社長が登壇して今年1年の振り返りや、3月に発表した長期ビジョン「Epson 25 Renewed(エプソン25リニュード)」の取り組みを報道関係者に詳しく説明した。
同社は自社のありたい姿を「持続可能でこころ豊かな社会を実現する」と定め、長期ビジョンでは①環境②デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル技術で事業や産業、社会を変革すること)③共創――の3つの視点で社会課題の解決を目指すとした。環境対応には特に力を入れており、小川社長は「脱炭素化、資源循環、環境技術の開発に今後10年間で1000億円を投資し、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を200万t以上削減する」と力強く話した。
記者会見では、各事業領域の取り組みも解説した。
小川社長は産業用ロボットなどを手掛けるマニュファクチャリングソリューションズ事業部について、「ロボット市場は今後も高い成長が続くと予想される。これに対しわが社では、10年連続で世界シェアトップ(富士経済調べ)のスカラロボットを中心に、顧客の製造現場のスマート化の実現を目指す」と語った。
自社製ロボットや画像処理システム、パーツフィーダー「IFシリーズ」を組み合わせたピック&プレース用システム「パーツフィーディングシステム」なども、スマート化を実現するソリューションの一つとして紹介した。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)
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