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2022.03.29

[国際ロボット展 特別リポートvol.18]要素技術でロボットが変わる/ニコン、日本電産シンポ、Kyoto Robotics、シナノケンシ、CKD

ロボットシステムはモーターや減速機、センサー、ソフトウエアなどさまざまな要素技術の組み合わせでできている。ロボットの性能向上や、ロボットシステムのアプリケーション(活用法)拡大の鍵を握るのは、要素技術の革新だ。vol.18では要素技術にスポットを当て、国際ロボット展の会場で見つけた最新提案を紹介する。

極小部品を器用に扱う/ニコン

微小な部品をピンセットで扱うニコンのロボットシステム

 ニコンは市販のピンセットで極小の部品を搬送するロボットシステムを参考出展した。最小は電子回路用の抵抗部品でサイズは0.6×0.3mm。他にも、厚さ0.1mmのリング状部品なども、ピンセットを使って器用に移動させた。

 展示のポイントは、システムを構成する要素部品や技術が全て同社製なこと。部品の形状や位置を認識するカメラと画像処理技術や、垂直多関節ロボットの関節、ピンセットを操作するロボットハンドなど、既存の技術を組み合わせることで、同社の各事業の強みをアピールした。

 担当者は「わが社の技術を使えば、さらに微小なものも扱える。今回は産業向けに用途のあるレベルでとどめた。参考出展を機にニーズを聞き出して、パッケージ製品としての発売を目指す」と意気込む。

多彩な減速機のラインアップをPR/日本電産シンポ

高バックドライバビリティ減速機の逆回転時の負荷の軽さを体感できる展示

 日本電産シンポ(京都府長岡京市、西本達也社長)は、ロボットの要素部品などに使われる波動歯車など、さまざまな方式の減速機のラインアップを紹介した。
 「高バックドライバビリティ減速機」は、電源オフや逆向きに回転させる場合に、従来の減速機に比べ大幅に軽い力で動かすことができる。産業用ロボットや協働ロボットの関節を人の力で動かすことができ、電源オフでもアシストスーツを動かせるなどのメリットがある。
 その他、歯車ではなく二つの円筒の摩擦で駆動する、低振動の減速機「トラクションドライブ」なども展示した。

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