複数種類のワークも一つのハンドで! 新機能を開発/シナノケンシ
「ASPINA(アスピナ)」ブランドで事業を展開するシナノケンシ(長野県上田市、金子元昭社長)は6月20日、電動3爪ロボットハンド向けの新機能「オートグリップ」を開発したと発表した。
オートグリップ機能とは、1種類の爪と1つの動作指令で複数種類の異なるワーク(搬送対象物)をつぶさずにつかめる機能。硬さや大きさ、形状が違ったワークを搬送する時は従来、ワークごとに動作指令の設定が必要だったが、オートグリップ機能を使えばこうした手間を軽減できる。また、ロボットハンドの爪がワークとの接触を検知した時に、自律的に把持力を調整できるのも特徴の一つで、ビジョンセンサーやカメラなどを使わなくてもさまざまなワークの搬送に柔軟に対応できるため顧客の経費削減にもつながる。
多品種少量生産の製造現場や、多種多様な日用品を取り扱う物流センターなどで特に力を発揮する。
同社は同日から、オートグリップ機能を追加した製品の無料貸し出しを開始した。来年2月までには現在販売中のロボットハンド全機種に適用する計画だ。
6月30日~7月2日にかけ、愛知県常滑市で開催される産業用ロボット・自動化システム展「ロボットテクノロジージャパン2022」でもオートグリップ機能を紹介する。