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2023.06.02

イベント

生産額は初の1兆円超え。今年は受注減も生産額は増加の見通し/日本ロボット工業会

日本ロボット工業会は5月31日、都内ホテルで通常総会を開催した。総会後には懇親パーティーを開き、山口賢治会長(ファナック社長兼最高経営責任者<CEO>)が2023年の見通しなどを発表した。懇親パーティーの後半には西村康稔経済産業大臣が駆け付け、ロボット産業にエールを送ると会場内からは大きな拍手が沸き上がった。

受注見通しは下方修正、生産は増加見通しを維持

受注や生産の見通しを発表する山口賢治会長

 日本ロボット工業会は5月31日、通常総会と総会後の懇親パーティーを開催した。懇親会では山口賢治会長が登壇し、2023年の見通しなどを発表した。
 「22年のロボット産業は国内外の自動化投資意欲に支えられ、受注額では前年比3.1%増の1兆1118億円、生産額は初めての1兆円超えとなる同8.7%増の1兆210億円となった。本年は引き続き高い自動化需要がうかがえるものの、当初見通しに比べて調整局面が見られる」とし、年初に発表した23年の受注額見通しを同3.6%増の1兆1500億円から、8.3%減の1兆200億円へと下方修正した。一方生産額は下方修正せず、同2.8%増の1兆500億円と引き続き対前年比で増加する見通しだ。

 また、日本ロボット工業会の特別委員会として活動してきたFA・ロボットシステムインテグレータ協会が一般社団法人の日本ロボットシステムインテグレータ協会として独立したことや、11月29日~12月2日に都内で「2023国際ロボット展(iREX2023)」を開催することなどを紹介した。

乾杯のあいさつをする橋本康彦副会長

 続く乾杯では、橋本康彦副会長(川崎重工業社長兼CEO)が登壇。昨年実施した工業会の創立50周年記念行事を振り返り、「社会に期待され、求められる産業であることを確認できた。皆さまと新たな50年に向かっていきたい」とあいさつした。

西村経産大臣がロボット産業を激励

西村康稔経済産業大臣

 懇親会の後半には、西村康稔経済産業大臣が駆け付け、祝辞を述べた。
 人工知能(AI)システム「ChatGPT(チャットGPT)」などが社会に急速に普及する中で「日本の強みは画像・動画処理やロボティクス。そのAIモデルの開発も進めたい。ロボット産業の皆さまにはこれからもロボットや製造業、現場の強みを生かし、イノベーションに果敢に挑戦していただきたい」と述べた。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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