[活躍するロボジョvol.27]生産技術は難しい。だからこそ、楽しい/シチズン時計 高橋怜奈さん(1/3)
リーダーとして量産導入まで
昨春、高橋さんは初めてチームリーダーとなり、ロボットシステムを完成させた。実証試験を終え、同様のシステムを複数製作して、まもなく量産工程で実稼働を開始する。
そのロボットシステムの名は「Alice(アリス)」。時計の組み立て工程で、組み立て前の段取り作業を担う。
時計のムーブメント(駆動装置)の部品をビジョンシステムで認識して、スカラロボットがばら積みピッキングし、専用の固定具(ジグ)に精度良くはめ込む。1つのムーブメントを構成する部品一式を一つのジグにはめ込んで、組み立て工程に送る。
ロボットを使って時計の組み立て作業の全てを自動化するのは、まだまだ難しい。
ただ、部品が一つのジグにそろっているだけで、組み立てる作業者の負担は低減できる。その作業をロボット化することで、省人化と生産効率の向上を狙う。