[特集 物流機器は新世代へvol.5]新トレンドは省スペース、パレ・デパレの新製品続々
独自の工夫で差別化図る直交型システム
パレタイズ・デパレタイズのシステムには垂直多関節型ロボットが使われることが多いが、アームを振り回す分、広いスペースが必要になる。協働ロボットも省スペース化に寄与するが、同じく省スペースで設置できる直交構造のロボットを使ったシステムを提案する企業も多い。
西部電機は、直交型のパレタイズ・デパレタイズシステム「ファインピッカーC」と、自動倉庫「RIOシステム」の組み合わせを提案する。パレット上の箱をファインピッカーCで荷下ろしし、RIOシステムに収納する。吸着方式のロボットハンドを使用し、可搬質量は30kg。1時間で最大600箱を扱える。
専用機メーカーのPSS(宮城県石巻市、渥美春人社長)も、直交軸を組み合わせたパレタイザーとデパレタイザーを開発した。
直交構造ならではの省スペース性に加え、箱を積み込むパレットと、コンベヤーから引き込んだ箱を昇降させる機能があることが大きな特徴だ。アームの上下動の時間を削減できるため作業効率が高く、パレタイザーでは毎分12箱を積み込める。
「多くの引き合いがあり、ニーズはある。大手企業から一気に複数台の発注もあった」と赤間幸雄取締役は手ごたえを語る。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)
特設ページ:特集 物流機器は新世代へ vol.1~7
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