[国際物流総合展2024 vol.5]ロボットに何をさせるか?/ファナック、川崎重工業、ヤマハ発動機、ユーシン精機ほか
9月10日~13日、東京都江東区の東京ビッグサイトでアジア最大級の物流総合展「国際物流総合展2024」が開催された。出展者数と来場者数は共に過去最多を記録するなど、会場は活気にあふれた。展示会リポートの最後はロボットを中心にしたアプリケーションに焦点を当てた。
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9月10日~13日、東京都江東区の東京ビッグサイトでアジア最大級の物流総合展「国際物流総合展2024」が開催された。出展者数と来場者数は共に過去最多を記録するなど、会場は活気にあふれた。展示会リポートの最後はロボットを中心にしたアプリケーションに焦点を当てた。
筑波大学発の人工知能(AI)ロボティクスベンチャーのCloser(クローサー、茨城県つくば市、樋口翔太社長)はこのほど、パレタイジング(積み付け)の自動化システム「Palletizy(パレタイジー)」の体験会を開催した。パレタイジーは協働ロボットを使ったパッケージシステムで、段ボール箱などをパレット(荷役台)に積み付ける作業を自動化する。体験会の参加者は「パレタイジーの操作性や便利な機能を体験できた」と語る。
マテリアルハンドリング(マテハン)大手のオークラ輸送機(兵庫県加古川市、大庫良一社長)は6月、パレタイズシステム「EasyPAL(イージーパル)」を発売した。デンマークのユニバーサルロボット(UR、日本支社=東京都港区、山根剛代表)の協働ロボット「UR20」を軸に周辺機器と教示作業につかう独自のソフトウエアなどを組み合わせた。小野山達夫常務は「発売後、想定以上の反響を得た。国内ならではの生産現場や物流現場で、特に魅力を発揮できる製品」と期待を込める。
オークラ輸送機(兵庫県加古川市、大庫良一社長)とユニバーサルロボット(UR)の日本支社(東京都港区、山根剛代表)は6月4日、パートナーシップ契約を締結したと発表した。URの協働ロボットを組み込んだパレタイズシステム「EasyPAL(イージーパル)」をオークラ輸送機が開発し、同日から都内で開かれた展示会「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)2024」で披露した。
筑波大学発の人工知能(AI)ロボティクスベンチャーのCloser(クローサー、茨城県つくば市、樋口翔太社長)は5月27日、パレタイジング(積み付け)の自動化システム「Palletizy(パレタイジー)」に新機能を実装した。新機能の「AutoLayout(オートレイアウト)機能」は、段ボール箱のサイズなどの数値に基づき、最適な積み付けパターンを自動生成する。樋口社長は「複雑な操作の必要ないオートレイアウト機能を提案し、中小規模の製造ラインの出荷作業の自動化を支援したい」と語る。
物流サービスを展開する日本ロジテムと自動フォークリフト(AGF)「AutoFork(オートフォーク)」を開発するハクオウロボティクス(東京都荒川区、鈴木智広最高経営責任者<CEO>)は5月20日、オートフォークを使った自動搬送の実証実験を愛知県稲沢市にある日本ロジテムの稲沢営業所で実施したと発表した。
中部包装食品機械工業会(会長・生田涌希フジキカイ社長)は4月17日~20日、中部地区最大級の食と包装の展示会「2024中部パック」を名古屋市港区のポートメッセなごやで開催した。4日間で約5万人が来場し、会場は自動化や省人化に関心を持った人でにぎわった。
製造業関連の専門展「スマート・マニュファクチャリング・サミット・バイ・グローバル・インダストリー(SMS)」が3月13日~15日の3日間、愛知県で開催された。フランスの産業展が日本に初上陸し、会期3日間で1万人以上が来場した。日本や欧州のロボットメーカーなどが多彩なロボットシステムを提案し、来場者の注目を集めた。
工場や物流拠点向けに知能ロボットシステムを開発するMujin(ムジン、東京都江東区、滝野一征最高経営責任者<CEO>)は2月22日、主に日本市場を中心に自動化エンジニアリングサービスを提供する子会社「Mujin Japan(ムジンジャパン、東京都江東区、荒瀬勇CEO)」を設立すると発表した。
デンマークに本社を構える電動シリンダーメーカー、リナックの日本法人(横浜市港北区、佐藤嘉貢社長)は、協働ロボットの可動範囲を広げる「ELEVATE(エレベート)」を昨年発売した。上下に昇降することで、その上部に設置した協働ロボットの動作範囲を広げられる。同社は長年、医療用ベッドや昇降デスクなどに使う電動シリンダーを開発してきた。そのノウハウを生かし、ELEVATEで生産現場のさらなる省人化や作業の効率化に貢献する。