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2018.12.10

イベント

コンパクトさに驚愕、工作機械展に見る専用パッケージ提案【後編】

金属加工の業界でも産業用ロボットの普及が急速に進む。11月に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた工作機械の専門展「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」でも、各メーカーはこぞって産業用ロボットを組み込んだ自動加工システムを提案した。特に、工作機械専用のパッケージシステムを開発し、「産業用ロボットのプログラミングができなくても使える」とアピールする企業が目立った。

モジュール化で差を付ける

 前編では工作機械への部品の付け外し、製造現場では「ローディング・アンローディング」と呼ばれる作業を自動化するパッケージシステムを紹介した。

 後編では、サイズなど規格を統一したユニット(モジュール)の組み合わせで多様な機能のシステムを作れる「モジュール設計」を採用したシステムなどを取り上げる。

 このコンセプトで一歩先行く取り組みをしているのがDMG森精機だ。
 2018年3月に発表したモジュール型の自動化システム「MATRIS(マトリス)」は、ロボットを中心に加工材料のストッカーや搬送装置、計測装置、洗浄装置などをパズルのように自在に組み合わせて自動化システムを作れる。
 導入までの期間を8割も短縮できるという。タッチパネル式のコントローラーで操作も簡単だ。

 また、新開発の「MATRISmini(マトリスミニ)」はロボットメーカーの不二越と共同開発した製品で、「投資費用の最小化・据え付け時間の最短化・設置スペースのミニマム化」をコンセプトとする。
 「これまで1週間かかったロボットの据え付けが、土日の2日間でできる」(広報スタッフ)。

  • さまざまなモジュールをそろえるDMG森精機のマトリス

  • コンパクトなマトリスミニも展示した

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