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2018.12.20

イベント

“導入しやすい”自動化システムに脚光/ヤマザキマザック

大手工作機械メーカーのヤマザキマザック(愛知県大口町、山崎智久社長)は2018年11月29日~12月1日の3日間、岐阜県美濃加茂市の美濃加茂第一製作所内のショールーム「ワールドテクノロジーセンタ」など2つの会場で内覧会「JIMTOF2018アンコールフェア」を開催した。工作機械やレーザ加工機の新製品など計27台を2つの会場で展示。3日間で約3000人が来場し、会場は大いににぎわった。“導入しやすい”自動化システムに加え、自動化や無人化に必要な最新の加工技術などが脚光を浴びた。

計27台を2つの会場で展示

3日間で約3000人が集まった

 JIMTOF2018アンコールフェアでは、18年11月1日~6日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された日本最大級の工作機械見本市「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」に出展した最新の工作機械をはじめ、国内初披露のレーザ加工機の新製品など計27台を2つの会場で展示した。

 JIMTOF2018に行けなかった西日本の顧客や、会場では見たけれどもマザックの出展機をより具体的に確認したいと考える顧客に対し、最新の工作機械や加工技術を披露した。「自動化システムや工程集約、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、次世代の総合サービス提案など、マザックのさまざまなソリューションを顧客に提案したい」と中西正純常務執行役員営業本部長は説明する。

自動化システムが目玉の一つ

煩雑なティーチング作業が不要な自動化システム「TA-20/270」

 マザックはJIMTOF2018で、自動化システムの提案に力を注いだ。それだけに、今回のアンコールフェアでも自動化システムを目玉の一つに据えた。
 会場のワールドテクノロジーセンタでは、ロボットやローダーと呼ばれる自動化機器と工作機械を組み合わせた自動化システムを数多く披露した。

 中でも、来場者の注目を集めたのが、“導入しやすい”自動化システム「TA-20/270」。会場では、NC旋盤「QUICK TURN(クイックターン) 250MY」に、TA-20/270を組み合わせて展示した。
 NC旋盤の操作盤に組み込んだ独自開発のソフトウエア「Smooth TURN ASSIST(スムース・ターンアシスト)」に必要な情報を入力するだけで、ロボットのプログラムを簡単に作成できる。これにより、ロボットに動作を教え込むのに必要な、煩雑なティーチング作業を不要にした。ロボットの専門知識が少なくても簡単にシステムを運用できるため、導入しやすいのが大きな特徴だ。

マザックが提案した、ブレーキディスクの量産加工の自動化システム

 また、加工物を搬送するのに使われるガントリーローダーの新製品「GL-50」も来場者の目を引いた。会場では、NC旋盤「クイックターン200M」にGL-50を搭載した自動化システムを展示した。GL-50は、対象の機種であれば既設の機械にも後付けで搭載できる。柔軟性の高い自動化システムだ。

 この他、タイプの異なる2つの加工機、小型マシニングセンタ(MC)「VC-PRIMOS 400L」と立形の小型NC旋盤「MEGA TURN 400」をロボットで連結した自動化システムも提案した。会場では、自動車のブレーキに使われる部品「ブレーキディスク」の量産加工を自動化するデモを実演した。

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