鉄骨に耐火被覆を吹き付けるロボットを開発/大林組
大林組は6月27日、建築現場の鉄骨に耐火被覆を施すロボットを開発したと発表した。鉱物繊維とセメントを、自動で鉄骨に吹き付ける。2020年度の実用化を目指す。
開発したロボットは走行装置、昇降装置、水平にスライドするロボットアームで構成され、アームの先端に専用ノズルを搭載する。作業内容と走行経路のデータを登録すれば、最大1日分の吹き付け作業を自動化できる。
人による作業では1回ごとに吹き付けられる範囲が限られるため、広範囲の作業では作業台を何度も移動させて昇降させる必要があった。今回のロボットシステムではアームがスライドするため、人に比べ約2倍の3.8mの鉄骨を一度に加工でき、昇降と移動の回数を減らせる。同社の実験では、人からロボットに置き換えることで作業効率が約3割向上した。
この作業では鉱物繊維が大量に飛散するため、人がする場合は通気性の悪い防護服を着なければならず、特に夏場は作業者の大きな負担になっていた。