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2024.10.22

イベントで3つの「X製品」紹介/ベッコフオートメーション

 ドイツに本社を置く制御機器メーカー、ベッコフオートメーションの日本法人(横浜市中区、川野俊充社長)は10月9日、名古屋市中村区でユーザーイベント「ベッコフテクノロジーデイ2024」を開催した。工作機械などの生産財メーカーから約90人が参加した。

約90人が参加した「ベッコフテクノロジーデイ2024」

 今回は、リニア搬送システム「XTS」、磁気浮遊型搬送システム「XPlanar(エクスプラナー)」、モジュール式制御システム「MX-System(システム)」の3つの「X製品」に焦点を当て、それぞれの製品の特徴や採用事例を同社の担当エンジニアが紹介した。

 XTSはガイドレールとその周回上を駆動する可動子で構成されており、複数の可動子を個別に制御できる。ガイドレールと可動子の間で非接触通信や非接触給電が可能な「NCT(ノー・ケーブル・テクノロジー)」仕様のXTSも2021年に発売した。
 XPlanarは「ムーバー」と呼ばれる可動子がタイルの上を磁気浮上しながら走行する搬送システムで、タイルの配置次第でレイアウトを自由自在に組める。ムーバーは6自由度の動作を制御でき、前後、左右、上下方向の移動に加えて無限回転や傾斜にも対応できる。
 MX-Systemはアルミニウム合金製の「ベースプレート」と、制御盤に必要な各種機能を要素ごとにまとめた「モジュール」で構成された制御システム。用途に合ったモジュールをベースプレートに差し込むだけで制御システムを構築できるため、これまで制御盤の設計や製作にかかっていた工数を大幅に削減できる。

  • リニア搬送システム「XTS」

  • 磁気浮遊型搬送システム「XPlanar」

  • 日本初披露のモジュール式制御システム「MX-System」

 川野社長は「Xとは『Extreme(先鋭的な)』の略。これらのX製品に関するお客さまからのさまざまな疑問や意見に応えるため、今回のイベントを開催した」と話す。

 イベントの後半には、XTSやXPlanarのユーザー2社と同社のエンジニアをパネラーに据えた座談会を実施した。
 この他、日本初披露のMX-Systemを含む3つのX製品などのデモ機を会場後方に設置。セミナーと座談会の間に設けられた休憩時間を利用し、製品の動きをじっくりと見学する参加者の姿も目立った。

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