記者もやってみた! 触れた瞬間「ピタッ」と止まるロボット用安全カバー【前編】/三重ロボット外装技術研究所(1/3)
大手ロボットメーカーも関心示す
三重県四日市市は県の北部に位置し、県内で最大の人口を擁する。臨海部には石油化学コンビナートが広がり、中京工業地帯の一翼を担う日本有数の工業都市だ。
四日市市の交通の要所である近鉄四日市駅から徒歩3分。三重銀行の本店の向かいに位置するオフィスビルに、国内外の大手産業用ロボットメーカーやサービスロボットメーカー、工場自動化(ファクトリーオートメーション、FA)機器メーカーの部長や幹部クラスが足を運ぶ企業がある。
その企業は、三重ロボット外装技術研究所。社員数は森大介社長を含め2人で、接触検知機能を備えたロボット用安全カバー「YaWaRaKa(柔らか)ロボD」の開発を手掛ける。
森社長は「ここ最近で柔らかロボDの引き合いが爆発的に増えた。大手ロボットメーカーも関心を示し、当社と一緒に試作やテストをしている」と話す。
ウレタンを採用
柔らかロボDは、産業用ロボットやサービスロボットなどに装着して使用する。最大の強みは何と言っても、何かが柔らかロボDに触れた瞬間に「ピタッ」とロボットを停止させること。柔らかくて人に優しい素材であるウレタンを採用したのもポイントだ。
右の動画を見ると分かりやすい。動画ではデンマークの協働ロボットメーカー、ユニバーサルロボット(UR)の製品を使い、柔らかロボDのデモを実演している。
森社長の頭や人差し指に柔らかロボDをわざとぶつけてもすぐに検知して止まる。動画からは痛そうな雰囲気は特に感じられない。