[SIerを訪ねてvol.8]ウォータージェットで事業拡大!今後は脱ファブレスへ【後編】/ROSECC
原点に立ち返る
ロセックは1986年の創業以来、ロボットシステムの中でもウォータージェット(WJ)システムをメインに事業基盤を拡大してきた。
また、自社工場を持たないファブレス経営を創業当初から実践し、ロボットに動作を覚えさせるティーチングの技術などを磨き続けることで技術力を養った。
矢本洋一社長は2017年6月に、創業者の堀志磨生会長から社長職を引き継いだ。社長就任から約2年間で「原点に改めて立ち返った」という。
ロセックの英語社名の「ROSECC」は、Robot(ロボット)、Operation(操作)、System(組み合わせ)、Engineering(工夫)、Creation(創造)、Contribution(貢献)の頭文字を取ったもの。「ロボットの操作、組み合わせと工夫を通じて、創造し、世界に貢献する」との理念を社名に込めた。
しかし、矢本社長は「これまではABBのロボットと米国のKMTウォータージェットのポンプというハードウエアを武器にビジネスをしており、社名に掲げたロボットの『エンジニアリング』や『オペレーション』を顧客に十分に提供できたかと言われれば、必ずしもそうではなかった」と振り返る。
今後はロセックの原点でもある、エンジニアリングとオペレーションをさらに強化する考えだ。そのうえで、矢本社長は「将来はロボットの活用で顧客の経営課題を解決するコンサルティング事業もできれば」と見据える。
人材確保と組織体制の整備に注力
では今後のビジョンの実現に向け、ロセックは現在、何をしているのか。
一つは、ファブレスからの脱却。
ゆくゆくは会社を移転し、自社工場を構え、ロボットシステムの内製化に取り組む。これまでは外部の協力会社に依頼していた製造の工程を担うことで、システム全体を自社でエンジニアリングできるようにする計画だ。
矢本社長は「当社の最終的な目標は、製造現場の課題を解決するコンサルティング事業。コンサルティングをするには製造現場を熟知していないといけない。だからこそ、自社にも製造機能を持たせる意味がある」と説明する。
矢本社長は「今から4年後の23年度までに、従業員数を現状の16人から50人に増やす」との高い目標を掲げる。増員するのは主に、ロボットシステムの組み立てや調整を担う製造部隊だ。そのためロセックは今、人材の確保に並々ならぬ力を注ぐ。