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2020.09.11

無料で出張ロボットスクールを開催/京二

京二の井口宗久社長(左)と寺内宏ロボット推進室長

 機械部品や産業用ロボットなどを販売する商社の京二(東京都千代田区、井口宗久社長)は、8月から「出張ロボットスクール」を開講し始めた。ロボットを導入しても操作できるか心配、最新のロボットの使い勝手が知りたい、ロボットに動作を教え込むティーチングを自社でできるようにしたいといった企業向けに、同社がロボットを持って出向き、受講企業の会議室などで講習会を開く。

 「これまでロボットを導入したことがない企業では、少し興味があったとしても、実際にどんな物か分からなければ具体的な導入検討に踏み出しにくい。そこで、まずはロボットについて学んでもらう講習会を開くことにした。8月に発表したところすぐに複数の引き合いがあり、手応えはよい」と井口社長は言う。

車にロボットや架台など一式を積み込んで訪問

 コースは3つ。
 Aコースは約2時間の「ロボット入門標準コース」で、ロボットの種類や関連法令、選定のポイント、基本操作などを指導する。Bコースは約4時間の「ロボット応用コース」で、Aコースの内容に加え、システムインテグレーションの考え方や、各種周辺機器についても解説する。Cコースは「ロボット特別教育コース」で、2日間掛けて安全や操作について教える。ロボットのティーチングなどをするには事前に厚生労働省の「労働安全衛生規則」で定められた特別教育を受講する必要があるが、Cコースはその要件を満たしており、受講後には修了証を発行する。

  Aコース、Bコースは無料で、Cコースだけは有料。デモ機は不二越製の小型ロボット「MZ04」で、出張エリアは関東圏に限定している。
 デモ機を使った操作体験があるため、1回あたりの受講人数は4~5人程度を想定する。「一人ひとりプログラムを作成して実際に動かしたりもするので、直接受講できる人数に限りはあるが、ウェブ会議システムを使えば座学部分の聴講は多人数でもできる」と寺内宏ロボット推進室長は言う。

 「ロボットを導入するかしないかは先の話。まずはロボットで何ができるかを知ってもらい、ロボットに興味がある企業の相談相手になれれば」と井口社長は話す。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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