「仕事は楽しんでやるもの」、産ロボから総合ロボメーカーへ /川崎重工業 高木登ロボットディビジョン長
社内にエンジニアリング機能
――御社の強みはどこにありますか?
社内にエンジニアリング機能を持っているため、ロボットだけでなくソリューションまで提供できることです。常に顧客と直接会話をしているので本当の需要が引っ張り出せます。また、わが社は航空機、船舶、二輪車など多様な産業を手掛けているため、そうした分野で蓄積された技術を使えるのも大きな特徴です。もっと言えば、社内の各ディビジョンが最初の顧客なんです。船を作る工程で「ここを自動化したい」と相談されたら、それに合ったソリューションを作ります。結果的に会社中がロボットのショールームになるわけです。社内の要望に応えていると自然に市場調査ができてしまいます。
――何がヒットの要因でしょうか。
スカラロボットだったことは大きいと思います。6軸の垂直多関節ロボットを導入しても「ティーチング(動作の教示)が難しい」との声を多く聞きました。垂直多関節ロボットの方がフレキシブルですが、その分使いこなしが難しい。その点スカラは使いやすいのが魅力です。