[SIerを訪ねてvol.17]おいしさを生む自動化/なんつね(1/3)
エンジニアリング事業に注力
ミートスライサーで業界屈指のメーカーに
同社を1925年に設立した南常治郎初代社長は、腕利きの刃物職人だった。その技術を生かし、29年に食肉を薄切りするミートスライサーの製造、販売を開始した。以来、ミートスライサーは同社の主力製品として進化し、定量で切るタイプや冷凍肉用、ハムなどの加工肉用など、ラインアップを拡充してきた。
ミートスライサーを始め、刃物へのこだわりは製品の強みの一つだ。とはいえ、ミートスライサー単品で使う顧客は少なく、多くの場合は加熱処理やパック詰めなどの工程がある。同社には、そういった前後のラインを手掛けてきた実績がノウハウとして蓄積されている。そこには、食品を搬送するコンベヤーやからくり、ロボットも含まれる。
同社では産業用ロボットメーカーの製品だけでなく、自社開発した直交3軸制御の自動化装置もロボットと定義する。R&D本部が開発し、機械内部や周辺設備で活用を進めている。