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2021.11.15

クラボウが新ロボシステムを発表

 繊維製品メーカーのクラボウは、小型コネクターの締結作業を自動化するロボットシステムを10月25日に発売した。2020年4月に発売した線状物の認識に特化したロボット用高速3次元ビジョンセンサー「KURASENSE(クラセンス)」を搭載している。10月27日~29日に東京ビッグサイトで開かれた国際電子回路産業展(JPCAショー)で披露した。

 同システムは、スマートフォン(スマホ)などで使われる基板対基板コネクターの締結作業を自動化する。クラセンスと専用ハンドのほか、セイコーエプソンの垂直多関節ロボットや力覚センサー、位置決め補正用カメラなどで構成される。「高速で正確な締結作業と確認ができ、手作業と同等のタクトタイムを実現する」とクラボウの画像情報課の北井基善課長補佐は自信をみせる。

今後、クラセンスをコア技術に応用例を広げるという

 基板対基板コネクターを正確に素早く締結するには熟練が必要で、その自動化は製造現場の課題だ。クラボウはクラセンスを用いた解決をロボットシステムとして具体的に訴求し、24年度には10億円の売り上げを目指す。

 スマホメーカーなどにはすでに導入されており、北井基善課長補佐は「さらに今後は、フィルムを剝がす作業など組み立て工程内の他の作業にも同システムを応用できるとみている。潜在顧客の声を聞き、クラセンスをコア技術として応用例を広げたい」と意気込む。

(ロボットダイジェスト編集部 芳賀 崇)

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