ランニングコストを削減できるロボットアーム/オリムベクスタ
導入後にかかるコストを削減
オリムベクスタは新たに、4軸仕様の垂直多関節ロボットアーム「OVR680K5N」を開発した。モーターやアーム部品をユーザー自身で交換できるのが大きな特徴で、メンテナンスや修理にかかるコストを抑えられる。
同社はモーターメーカーのオリエンタルモーター(東京都台東区、川人英二社長)のグループ会社。販売商社としてオリエンタルモーターの製品を中心に、自動化機器を多く取り扱う。商社でありながらロボットの開発にも取り組んでおり、小型の垂直多関節ロボット「OVRシリーズ」を販売する。
OVR680K5Nの開発にあたり、ユーザーの要望を積極的に取り入れた。営業本部営業企画部の釼持且好営業企画課長は「現場の環境が変わり、アームのリーチをより短くしなければならないケースもある。OVR680K5Nは導入後の環境や状況の変化に合わせられ、より現場で使いやすくなった」と語る。
アーム部品をセルフ交換できる
OVR680K5Nの可搬質量は5kgで、水平方向のリーチ長は最大680mm。アーム部分を構成する2つのパーツを、ユーザー自身で簡単に取り外せる構造にした。可動範囲の異なる「OVR480K5N」や「OVR880K5N」のアーム部品と互換性があり、必要に応じてリーチを変えられる。
ロボットの構造がシンプルなため、部品の交換も簡単。アーム部品に芯出し用の穴があるため、そこに棒状のジグ(組み立て補助具)を差し込めば芯出しができる。後はねじを締めるだけでアーム部品を固定でき、すぐに動かせる。
釼持課長は「生産ラインの変更で小回りを利かせたい場合や可動範囲を広げたい場合に、リーチを伸縮できて便利。ロボット自体を買い替える必要がなく、保守や修理にかかるコストの削減効果が高い」と自信を見せる。