[進化する物流vol.6]最先端が一堂に、国際物流総合展リポート【その3】(1/3)
低天井タイプの新製品を発表/ユーシン精機
今回展では新たに、低天井タイプを発表した。従来のPAシリーズは、荷物を高く持ち上げた時に垂直方向の軸が上に飛び出す構造で、40kg可搬の「PA-40」で天井の高さが4300mm以上は必要だった。一方、低天井タイプ「PA-50LC」ではPA-40同等の1800mmの垂直ストロークを確保しながら、天井高さ3000mmから設置できる。可搬質量はシリーズ最大の50kgだ。
「日本では天井が低い物流現場も多く、天井が高くない場所でも使えるロボットが欲しいとの要望が多かった。最適な加減速制御や構造シミュレーションで高速動作をしながらも振動を抑制するなど、取り出しロボットで培ったノウハウを生かした製品」と小谷社長は自信を見せる。
協働ロボと機器・ソフトをパッケージ提案/住友商事マシネックス
住友商事マシネックス(東京都千代田区、山名宗社長)は、2019年から国内販売を始めた韓国の斗山(ドゥーサン)ロボティクスの協働ロボットを使い、物流向けの用途を複数提案した。
パレットに箱を積み降ろすパレタイジングの用途では、デンマークに本社を置くオンロボット(日本法人=東京都渋谷区、鈴木孝代表)のパッケージシステム「Palletizer(パレタイザー)」と組み合わせた。
パレタイザーは協働ロボット用の製品。パレタイジングに適したロボットハンドや、ロボットを上下させる昇降機「Lift(リフト)100」などの周辺機器と制御ソフトウエアを一式にした。
各社の協働ロボットと組み合わせられるが、ドゥーサンロボティクスの最大機種は可搬質量が25kgと力強く、リーチ長も1500mmと長い。住友商事マシネックスの担当者は「協働ロボットの中でも力強くてリーチも長いため、オンロボットのパレタイザーとの相性が良い」とアピールする。