物流業界向けの内覧会でデバンニングロボをPR/川崎重工業
新たなソリューションを提案する
デバンニングを自動化
プレゼンテーション後に、西神戸工場のロボット第1工場内のショールームを公開。物流業界向けの目玉機種として、昨年3月に発売されたデバンニングロボットのバンボの実機を紹介した。バンボは同社の中型ロボット「RS080N」と無人搬送車(AGV)を組み合わせたロボットシステムで、コンテナ内の荷物を自動で荷降ろしする。物流現場で作業者にとり肉体的負担が大きい荷物の積み降ろし作業を自動化するために開発した。
ケースをつかむための吸着ユニットは、幅650×奥行き650×高さ700mmまでの大きさであれば、ケースの大小を問わず対応する。また、吸着ユニットは縦方向に伸びるため、ケースを一度に2個つかんで効率的に荷降ろしできる。「一度に2個のケースを運べば、1時間当たり最大600個の荷降ろしができる」と説明員は話す。
多様なロボを紹介
ショールームでは、バンボの他にさまざまな役割を持つロボットを展示する。中でも大々的なのが、スポット溶接ロボット「BXシリーズ」とアーク溶接ロボット「BAシリーズ」「RAシリーズ」の3機種が自動車のボディーを溶接するデモだ。BXシリーズはケーブルとホースをアームに内蔵しており、隣接するロボットや周辺装置に干渉しないためラインの中でも設置しやすい。BAシリーズはアーク溶接用の小型ロボット。大型のアーク溶接ロボット「Bシリーズ」の手首中空構造を採用し、幅広い溶接トーチに対応したケーブルを通せるのが特徴。RAシリーズは5㎏~20㎏の可搬質量をカバーし、幅広い溶接対象に対応する。
他に、製薬や創薬向けのロボット「MS005N」も展示。全身がステンレス構造で、過酸化水素ガスでの滅菌やアルカリ洗浄液での洗浄が可能。また、米国食品医薬品局が定める規格に適合した部品を使っており、衛生面に優れる。7軸構造のため、狭いスペースでも柔軟に動作する。