ロボットやAIで高度な自動化、包装機械業界の最新提案/ジャパンパック2023(1/3)
国を越え3団体で連携
日本包装機械工業会(会長・大森利夫大森機械工業社長)は10月3日~6日、包装機械の展示会ジャパンパック2023を開催した。
初日の開会式で大森会長は「包装に関する、今とその先の技術トレンドが一堂に会する展示会で、新規ビジネス創出の場になれば」とあいさつした。
また同日の午後、日本包装機械工業会と韓国包装機械工業会、台湾包装協会が合同で「APAC設立総会」を開いた。APACは3団体が連携し、アジア・東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の包装産業の発展に向け取り組むことを目的とする。
韓国包装機械工業会のリー・シユン会長は「来年ソウルでも包装機械業界の展示会を開催する。3団体で人材や情報の交流を推進し、業界を盛り上げていきたい」と語った。続いて台湾包装協会のベンカー・リャオ会長は「あらゆる課題の解決に向けて、国境を越えた協力関係を築きたい」と意気込んだ。
変種変量生産を実現/大森機械工業
今回展ではロボットや搬送装置、AIなどを活用し、包装の前後工程も含めた自動化提案が目立った。
包装機械メーカーの大森機械工業(埼玉県越谷市、大森利夫社長)は、ピック&プレースの自動化デモを披露した。三菱電機の垂直多関節ロボットと、現在開発中のリニア搬送システム「リニアトラックシステム」を組み合わせた。
コンベヤーの端部から落ちてくる製品をリニアトラック上の容器で受け取り、ロボットの前まで搬送。特殊なハンドでロボットが一度に4つの容器から製品を取り出し、別のコンベヤーに載せ替える。最初のコンベヤーからの受け取りと、ロボットが製品4個を一気に把持する際の間隔が異なるため、個別に動かせるリニアトラックならではのシステムだ。
三菱電機営業部ロボット課の舟橋翔専任は「コンベヤーで1つずつ運ばれてきた製品を、4つ1セットにして搬送するデモシステム。リニアトラックシステムは搬送スピードの自由度が高く、変種変量生産に向く」と話す。