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2023.11.21

[特集 2023国際ロボット展vol.6]協働ロボットでも高速、高精度を/不二越 越野敦 部長(1/3)

不二越は高速、高精度なロボットを活用し、多様な自動化ソリューションを提案する。産業用ロボット「MZシリーズ」を改良し性能を高めた「MZ Fシリーズ」をベースに、ユーザーのニーズに合わせた製品のラインアップを広げている。2023国際ロボット展(iREX2023)では今後の需要拡大を見込む協働ロボットを中心に、生産性の高い自動化デモを披露する。省スペースで複雑な作業の自動化を実現し、生産現場でのロボットのさらなる普及を狙う。

ニーズに合わせた機種群

8月に発売した協働ロボット「CMZ05」(提供)

 今回展では「使いやすさを追求した自動化ソリューション」をコンセプトに掲げる。生産現場でロボットの導入が進む中で出てきた課題に、幅広い機種とアプリケーション(使い方)で応える。

 電気・電子や電気自動車(EV)など、ユーザーの分野ごとに分けて自動化ソリューションを展示する。
 ロボット事業部開発部の越野敦部長は「ニーズに合わせて機種を増やしており、より具体的な見せ方ができるようになった」と語る。27個のセルに分けたブース内に、約50台のロボットを並べる。

 特にアピールするのは、今年8月に発売した協働ロボット「CMZ05」。

 MZシリーズをベースに開発しており、部品などは8割が共通という。そのためMZシリーズの特徴の高速、高精度を引き継いでいて、協働ロボットで高い生産性を実現できる。越野部長は「協働ロボットの導入にあたり、生産ラインのタクトタイムに追いつけるかが課題になる。省スペースで高速に作業できるCMZ05の強みを提案したい」と意気込む。

 また参考出展で、CMZ05を安全に運用できるソリューションを披露する。センサーをロボットより高い位置に設置し、CMZ05が周囲の作業者とぶつからないように動作を制御する。従来は、作業者と接触した際にはロボットが停止していた。越野部長は「人と協働ロボットが、より安全に一緒の空間で働けるよう開発している」と話す。

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