受注は減少するも増収増益、長期ビジョンなどを策定/ダイフク
ダイフクは5月10日、2024年3月期の通期決算説明会をオンラインで実施した。
受注高は前年同期比15.9%減の6203億円と減少したが、売上高は同1.6%増の6114億円、営業利益は同5.5%増の620億円、経常利益は同7.4%増の642億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.2%増の454億円と増収増益を達成した。
受注高は前期に前倒し発注があった半導体・液晶生産ライン向けが大きく減少したものの、ほぼ期初の計画通りに推移した。コスト増加分の価格転嫁が進展したことで収益性は改善。営業利益は期初に予想した545億円を大きく上回り、過去最高を更新した。
同社は決算期を12月に変更予定で、9カ月間の決算となる24年12月期は、売上高が5500億円、営業利益は520億円、経常利益が535億円、親会社株主に帰属する当期純利益を390億円と予想する。
また、決算発表と併せて長期ビジョン「Driving Innovative Impact(ドライビング・イノベーティブ・インパクト) 2030」と新たな中期経営計画の策定を発表した。30年には連結売上高1兆円、営業利益率12.5%、自己資本利益率(ROE)13.0%の達成を目指す。
下代博社長は「物流や生産現場などの社会インフラを支える他、食や環境など新たな領域で社会課題の解決策を提供したい。組織の成長と収益性の改善の両立が経営戦略の根幹となる」と話した。