自動車技術展でもロボット展示が目立つ/人とくるまのテクノロジー展2019名古屋
「人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」が7月17日~19日の3日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催された。3日間で4万5000人以上が来場した(=写真)。今回展では、自動車産業に大きな変革をもたらすとされる「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」に対応した各種技術の展示が目立ったが、産業用ロボットなどの自動化機器も来場者の大きな注目を集めた。
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「人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」が7月17日~19日の3日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催された。3日間で4万5000人以上が来場した(=写真)。今回展では、自動車産業に大きな変革をもたらすとされる「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」に対応した各種技術の展示が目立ったが、産業用ロボットなどの自動化機器も来場者の大きな注目を集めた。
産業用ロボット業界の世界4強メーカーの一つ、KUKA(クカ)。前編では同社の成り立ちや製品の特徴をKUKAジャパン(横浜市保土ヶ谷区)の星野泰宏社長に聞いた。星野社長は、「国内メーカーの知名度が高い日本では、ニッチな分野も含めて提案していきたい」という。また工場の高度な生産体制の構想「インダストリー4.0」の今と未来についても聞いた。
FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会、会長・久保田和雄三明機工社長)は7月から、「ロボットアイデア甲子園」を全国で開催する。高校生や専門学校生が対象。複数のロボットシステムを展示する全国10カ所のロボットセンターで地方大会を開催する。参加者はロボットセンター見学後にロボット活用のアイデアを提出。一次審査を通過した8人程度がプレゼンテーションを行い、優勝者を決める。
産業用ロボット業界では、スイスのABB、ドイツのKUKA(クカ)、日本のファナックと安川電機が世界4強メーカーとされる。しかし日本では、川崎重工業や三菱電機などを含めた国内メーカーの知名度が抜きんでており、海外メーカーの特徴や取り組みは意外に知られていない。4強の一角であるKUKAは日本市場をどう見ているのか。KUKAジャパン(横浜市保土ヶ谷区)の星野泰宏社長に聞いた。
名古屋市と名古屋工業大学の産学官金連携機構(機構長・江龍修同大学副学長、※編集部注:金は金融機関のこと)は2019年10月から11月にかけ、「ロボット・IoT・サイバーセキュリティ 専門人材育成講座」を開講する。 ①ロボットシステムインテグレーター講座②モノのインターネット(IoT)システムインテグレーター講座③サイバーセキュリティー対策人材講座――の3つの講座を開く。ロボットシステムの構築を担う地元のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の社員や、IoTやサイバーセキュリティーの専門知識を持つ大学教授などが講師を務める。名古屋市と同機構は講座を通じ、それぞれの領域で高い専門性と実践的な問題解決力を兼ね備えた人材を育成する考え。
物流システムや、荷役・運搬作業(マテリアルハンドリング、以下マテハン)用機器などを製造、販売する伊東電機(兵庫県加西市、伊東徹弥社長)。同社は2019年7月2日と3日の2日間、愛知県刈谷市の多目的ホールでプライベートショー(PS)を開催した。PSでは、自社のコア技術が詰まったモーター内蔵型のローラー(モーター・ドリブン・ローラー、以下MDR)「パワーモーラ24」を活用した最新の搬送システムなどを披露した。注目を集めたのは、「ロボットを超えるロボット」をキャッチフレーズに掲げた無人ピッキングシステム「TAPS(タップス)」だった。
スイスのABBが日本でのシェア拡大に力を入れる。静岡県島田市のテクニカルセンターで2年ぶりにプライベートショー(PS)「ABB Paint Day(ペイントデー) 2019」を開き、新製品を始め熟練工の塗装動作を自動で再現できるロボットシステム、モノのインターネット(IoT)を活用した塗装機などを紹介した。7月8日から12日の5日間で自動車メーカーなどから130人以上が参加。記者向けに事前に開かれた説明会では「送配電事業を売却し、その力をロボット事業に注ぐ。競合メーカーの多い国内市場でさらなる開拓を狙いたい」とABB日本法人(東京都品川区、アクセル・クーア社長)の中島秀一郎ロボティクス事業部長は語った。
中村留精密工業(石川県白山市、中村健一社長)は創業70周年を機に、「工作機械」「ソフトウエア」「オートメーション」の3つの分野で質的なトップを目指す「スリートップ戦略」を新たに掲げた。オートメーションの分野では①スピード②スペース③フレキシビリティー(柔軟性)――の3つを追求する考えで、最近は人と一緒に働ける協働ロボットを使った柔軟性の高い自動化提案に力を入れる。2019年5月に金沢市で開かれた「MEX金沢2019」でも、協働ロボットを使った自動化システムなど、スリートップ戦略を具体化した展示物を披露した。
デンマークのロボットメーカー、ユニバーサルロボット(日本支店=東京都港区、山根剛ゼネラルマネジャー)が提供するオンラインサービス「アプリケーションビルダー」が6月、日本語に対応した。同社のウェブサイト上から「ロボットに何をさせたいか」「可搬質量はどれくらい必要か」「どういったハンドを使うか」などを選択。すると組みあがったロボットシステムの動作イメージが即座に表示される。このサービスは無料で、誰でも簡単に使えるらしい。本当だろうか? 記者が実際に使ってみた。
情報通信技術(ICT)に強みを持ち、各種ロボットも扱うエレクトロニクス商社の協栄産業は6月6日、東京都大田区の同社東京流通センターで物流倉庫や工場向けに「KYOEI物流ロボットソリューションセミナー in 東京」を開いた。午前と午後に一度ずつ開催。物流業界のロボットへの関心の高さを反映し、物流企業や製造企業を中心に合計100人以上が座学や見学に参加した。