可搬質量1000kg級のAGVを発売/豊田自動織機
豊田自動織機の社内カンパニー、トヨタL&Fは9月24日、エントリーモデルの無人搬送車(AGV)「キーカート」のラインアップを拡充。これまで最大可搬質量500kgだった同シリーズに、1000kgまで運べるモデルを新たに追加し、全国40社の取扱店で販売を開始した。
キーカートはシンプルな構造や簡単な設定、低価格などをコンセプトに2014年から販売。台車などによる搬送を自動化し、幅広い業種で導入実績を持つ。その場で旋回ができ、プログラムを組めば最大1mまでなら磁気テープがなくても走行可能。100パターンの動作を簡単に設定できる。
新たにラインアップに加わった1000kg級モデルは、けん引車やフォークリフトを使用していた重量物の運搬を自動化できる。これまでの500kg級モデルのコンセプトを受け継ぎながら、水平方向だけでなく垂直方向も検知できる「補助障害物センサー」を装備。四隅に指示器を搭載し、点灯・点滅で進行方向を分かるようにする機能や、磁気テープがなくても最大で3m走行できる「プログラムステアリング」機能なども備える。基本タイプの「ATBE07」とけん引専用のショートタイプ「ATBS07」の2種類を用意する。
人手不足に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、搬送の自動化への関心が高まる。今回のラインアップの拡充は、そうした顧客のニーズに応える狙いがある。