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2021.12.20

[特別企画 新ロボット展 in 愛知 vol.5]注目していた愛知での展示会に即決/中西金属工業

産業用ロボット・自動化システムの専門展「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2022」に出展を決めた企業に、出展の狙いや意気込みを聞く本企画。今回は中西金属工業(大阪市北区、中西竜雄社長)を紹介する。同社は、フォークリフトの台車がベースの無人搬送車(AGV)上にロボットを搭載した「ROBO Square(ロボスクエア)」を今年度中に発売予定。製造業の工場や倉庫向けに提案するため、自動車産業をはじめ製造業の集積する愛知県でPRの機会を模索していた。物流推進室の光川竜右室長は「PRしたいと思っていたタイミングやエリアにうまくはまり、即決した」と話す。

製造業向けにPRするなら愛知

今年度中に発売しRTJ2022に出展予定の「ロボスクエア」

 「愛知県でロボットの展示会がないか、以前から注目していた。RTJ2022への出展は即決だった」と中西金属工業の輸送機事業部物流推進室の光川竜右室長は話す。というのも、同社がこれまで手掛けてきた自動化提案は無人搬送車(AGV)や無人フォークリフトなどの物流機器をベースにしたものだったが、今年度中に発売予定の新製品ロボスクエアはロボットだからだ。

 ロボスクエアのターゲットは、単なる倉庫ではなく、製造業の倉庫や工場。「発売のタイミングに近い開催時期や、製造業が集積する愛知県という開催地。『産業用ロボットに特化』とのテーマが合致したため、案内を受け取ってすぐに出展を決めた」と光川室長。「初開催の展示会なので、集客も頑張ってくれると期待している」と言う。

 「単純に新製品をPRするだけでなく、来場者にインパクトを残したい」と話すのは、物流推進室の木村光希さん。
 同社は「もの売り」ではなく「こと売り」を志向しており、標準化した製品を量産するよりも、常により良いものを開発、製造し、工場のレイアウト変更や用途に合わせてカスタマイズすることを得意とする。「ロボットやロボット周辺の技術は日進月歩で向上しているため、その考え方がふさわしいと思う。出し惜しみせず、わが社のその時々の『最高』を見てもらいたい」と力を込める。

肉体的にきつい仕事をロボットに

ロボスクエアの稼働イメージ

 新製品のロボスクエアは、川崎重工業のロボットをフォークリフトのベース部分に搭載した構成。トラックなどの荷台のコンテナへの積み下ろし作業とパレット(荷役台)への積み下ろし作業」を自動化する。
 コンテナから荷物を下ろすデバンニング作業は倉庫作業の中でも肉体的な負荷の高い仕事で、事故やけが、暑さや寒さなど、作業者の不満も出やすく人手不足だ。

 ロボスクエアは作業位置まで自動で走行し、画像認識で荷物を判別し、最大30kgの荷物を持ち上げてコンベヤーに移動させる。コンテナの奥まで入り込んで作業できる。
 荷物の積み下ろしをするトラックバースでは決められた時間内に作業が終わらないと追加料金がかかる場合が多い。迅速にデバンニングするため合計30kgまでであれば2箱同時に搬送することもできる。
 輸送機事業部では自動車部品メーカーなどの工場にコンベヤーなどを数多く納入しており、その工場への導入を提案する考えだ。

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