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2025.03.21

AI・ロボットに関する技術開発の成果報告会を開催/NEDO

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とモノづくり日本会議は3月17日、「NEDOロボット関連事業合同シンポジウム」を都内で共同開催した。 NEDOのAI・ロボット部やNEDOから委託を受けて技術開発した企業・団体が、NEDOのロボット関連の事業成果をセミナーやポスターで発表した。

技術開発の成果を発表するROBOCIPの榊原伸介理事長

 産業用ロボットに直接関わるのが2020年度~24年度に実施した「革新的ロボット研究開発基盤構築事業」で、産業用ロボット次世代基礎技術研究機構(略称ROBOCIP=ロボシップ)は同事業で複数の研究開発を実施した。透明な対象物(ワーク)や鏡面反射ワークにも対応する3Dモデルの自動生成技術や、安価な公衆インターネット回線を使ったロボットの遠隔制御技術の開発、ロボットの構造部材としての炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の性能評価などを行った。
 また、同事業でパナソニックホールディングスは1台でさまざまな大きさや形状のものを把持できるロボットハンドを開発した。フィンガーがベルトコンベヤーのような構造で、対象物をつかんだままその姿勢を変えることができる。

 その他、ヒト型ロボットにスケボーをさせる制御技術や、医療行為の触診を遠隔で行う技術、配送ロボットの走行実験結果などが報告された。
 NEDOのAI・ロボット部の高田和幸部長は「労働市場の需給ギャップは大きい。製造業などこれまで産業用ロボットが活躍してきた分野以外にもロボットを普及させることを目指す」と語った。

  • 来賓としてあいさつした経済産業省の石曽根智昭ロボット政策室長

  • 「製造業以外にもロボットを」を話すNEDOのAI・ロボット部の高田和幸部長

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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