検査と物流の自動化提案が花盛り。新技術も続々
東京都江東区の東京ビッグサイトで1月25日~27日、「ファクトリー・イノベーション・ウイーク」などロボット関連の展示会が同時開催された。来場者の注目を集めたのは、検査工程や物流の自動化だ。従来よりも作業内容が複雑で高度な用途の提案が目立った。また、新技術の展示も多く、近未来を感じさせる提案に来場者は足を止めた。
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東京都江東区の東京ビッグサイトで1月25日~27日、「ファクトリー・イノベーション・ウイーク」などロボット関連の展示会が同時開催された。来場者の注目を集めたのは、検査工程や物流の自動化だ。従来よりも作業内容が複雑で高度な用途の提案が目立った。また、新技術の展示も多く、近未来を感じさせる提案に来場者は足を止めた。
「ロボットダイジェスト」を運営するニュースダイジェスト社(名古屋市千種区、樋口八郎社長)は1月12日、名古屋市内で年始イベント「2023FA業界新年賀詞交歓会」を開催した。ファクトリーオートメーション(FA、工場の自動化)業界の関係者ら686人が参加した。目玉は、「どうなる今後のFA業界」と題して実施された新春トップインタビュー。日本ロボット工業会などFA関連業界の6団体の会長や副会長が登壇し、今年の業界見通しや重点施策を熱く議論した。トップインタビューの司会は、ニュースダイジェスト社の樋口社長が務めた。
小型の自動旋盤メーカーのシチズンマシナリー(長野県御代田町、中島圭一社長)は2018年から、積極的な自動化投資を進めている。工作機械を使った金属加工の前後工程で被削物(ワーク)を搬送する用途では、1990年代から産業用ロボットやガントリーローダーなどを使ってきた。この4年は難易度の高い組み立て作業や検査工程の自動化にも挑む。中島圭一社長は「社内の自動化で得た自信を、顧客にも還元したい」と話す。
溶接関連の展示会「2022国際ウエルディングショー」が7月13日~16日までの4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。ロボットなどを使った従来からの自動化に加え、急速に発展するモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)技術を活用した、品質の管理や保証などの新たな提案が目立った。また、大手製造業では自動化が進む一方、多品種少量生産の多い中小企業では、産業用ロボットの扱いに慣れていないことも多い。そこで、初心者でも扱いやすいシステムや製品の展示も注目を集めた。
ロボット業界のフロントランナーが顔をそろえたスペシャルセッションは来場者の関心が高く、立ち見客も多くいた。登壇者自身にとっても業界の動向を知る機会であり、他の登壇者の発言時にメモを取る様子も見られた。「これからのロボットの使い方」とのメインテーマに基づく3つのお題のうち、後編では「ロボットの活用領域は広がる?」と「未来に向けたロードマップ」について、登壇者それぞれの主張を要約して紹介する。
3日間で合計4万1880人の来場者を集めた「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2022」。会場では連日、そこかしこで製品や技術がPRされたが、とりわけ多くの来場者の関心を集めたのが、会期初日の6月30日に開催された主催者企画「スペシャルセッション」だ。ファナックや安川電機、デンソーウェーブ、ABBの大手ロボットメーカー4社の幹部が参加。「これからのロボットの使い方」をメインテーマに、それぞれのロボットメーカーが思い描く未来像を語った。
ドイツに本部を置く国際ロボット連盟(IFR)は6月28日、新会長にABBのマリーナ・ビル氏、新副会長にファナックの山口賢治社長を選出したと発表した。ビル氏はABBのロボティクス事業のグローバルマーケティング&セールス部門を統括し、同分野で25年以上の経験を持つ。ビル氏は「IFRを会長として率い、業界に奉仕することを光栄に思う。IFRのメンバーの信頼と支援に感謝する」とのコメントを発表した。
ロボットダイジェスト編集部が注目したロボット関連製品を紹介する連載企画「注目製品PickUp!」も43回目を迎えた。今回は、工作機械の周辺機器メーカーの松本機械工業(金沢市、松本要社長)が開発したパッケージシステム「Smart Terrace(スマートテラス)」を取り上げる。工作機械への加工対象物(ワーク)の供給やチャックの爪交換の作業を自動化でき、中小企業でも導入しやすいのが特徴だ。変種変量生産や多品種少量生産の自動化に力を発揮する。
世界最大級のロボット展「automatica(オートマティカ)2022」が6月21日にドイツで開幕した。600社超の国内外のロボット関連企業が出展し、新製品や最先端の自動化ソリューションを披露した。
食品機械の専門展「FOOMA JAPAN(フーマジャパン、国際食品工業展)2022」が6月7日に開幕した。10日までの4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれている。食品業界では人手不足などの問題で、産業用ロボットの普及が急速に進む。従来は、食品を加工する専用機への材料投入や工程間を運ぶなどの用途が多かった。しかし、今回展では、単に運搬を担うだけではないロボットが次々に登場した。