シナノケンシは、ASPINA(アスピナ)ブランドで展開する小型モーターのメーカーだ。
自社のモーター技術を生かせる新規事業として、16年からロボットハンドに着目。市場調査や試作品の開発を重ね、19年末にロボットハンド事業に参入した。
ARH350Aは、同社が製品化したロボットハンドの第2弾だ。
特徴は、1台でさまざまな対象物に対応できること。
「ロボットハンドの多くは、寸法や形状が一定の、特定の部品や製品を素早くつかむために開発されている。そのためストロークが小さく、汎用性が低い。一方われわれのロボットハンドは、1台で多様な物をつかむことを前提に開発した」と開発担当者の佐々木課長は話す。