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2021.02.18

コロナ禍以降の協働ロボ市場の見通しを発表、2030年に2230億円/矢野経済研究所

 矢野経済研究所(東京都中野区、水越孝社長)は2月12日、2020年の国内外の協働ロボット市場の調査結果と将来展望を明らかにした。

 同社によると20年の協働ロボットの世界市場は、メーカー出荷台数ベースで前年比87.9%の2万5474台、同出荷金額ベースで同89.7%の898億1300万円に減少する見込みだ。背景には米国と中国の貿易摩擦の長期化による製造業の生産低迷や、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による生産稼働率の低下などがある。

 協働ロボットの世界出荷台数を導入業界別にみると、サービス業界やその他の業界の構成比は、20年23.2%から30年には38.1%まで拡大すると予測する。

 21年下半期以降で新型コロナの感染が収束し、景気や製造業における設備投資が回復することで、30年の協働ロボットの世界市場は、メーカー出荷台数ベースで10万2378台、同出荷金額ベースで2230億8200万円まで成長すると予測する。
 今後、協働ロボットでもモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、次世代通信規格(5G)などの新技術が活用され、導入分野が大きく広がる見込みだ。また、協働ロボットを生産する企業が増えており、関連部品のコストが削減されることで、30年ごろには協働ロボット本体の価格が20年に比べて30%前後まで下がる見通しだ。

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