スウェーデンにロボット生産拠点を新設、地産地消を強化/ABB
スイスの大手ロボットメーカーABBがロボットの地産地消戦略を推進している。その一環でスウェーデンのベステロース市にロボットの生産拠点を新設し、欧州市場へのロボット供給能力を強化する。投資額は2億8000万ドル(約400億円)。来年から建設工事を開始し、2026年の開所を予定する。
新拠点の延べ床面積は6万5000㎡。ロボット工場に加え、事務所や研究開発センター、顧客向けのトレーニングセンターなどで構成される。既存のロボット関連の9つの拠点は新拠点に集約される予定で、開所後には1300人が勤務する。
ABBは「ローカル・フォー・ローカル」戦略を掲げ、18年から中国の上海や米国ミシガン州の生産拠点に立て続けに投資してきた。今回が3カ所目で、スウェーデンの新拠点の開設を機に生産能力が従来比で50%拡大するという。
ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーションプレジデントのサミ・アティヤ氏は、今回の新拠点について「製造業のリショアリング(国内回帰)化やサプライチェーン再編、長期的な労働力不足などを背景に、ロボットやデジタル技術に投資する欧州のお客さまをサポートする上で重要な役割を果たす」と述べる。