[SI基礎講座vol.6] 生産技術概論④
工数は仕事量を表す尺度
工数集計ではデータ収集の方法を考える
では、作業工数をどのように集計するのか。
工数集計表には落とし穴があります。「1日の作業を思い出しながら書く」というスタイルが多く、また現代では複数工程を担う「多工程持ち」が一般化しているので、作業単位の細かい時間までは分からないことが多いです。この方式は、精度が芳しくないことが多いです。
また、記入したデータが実態とかけ離れたものであっても、その担当者は痛くもかゆくもありません。そのため、できるだけ精度の高いデータを記入しようともなりません。
工数の集計は、できるだけ作業者が意識することなくデータ収集できる装置を使うといった方法があります。工程間のつなぎの時間なども分かります。負荷をかけずに工数を把握することが必要で、これも生産技術の機能を担う人が考えるべき項目です。この作業時間のデータを正確に取らないと、生産計画があいまいなものになってしまいます。原価管理の基礎にもなるものですから、おろそかにしてはいけません。