国内外の展示施設をリニューアルし拡販に注力/伊東電機
本社の展示施設を刷新
イノベーションセンターのリニューアルのオープニングセレモニーには、地元・加西市の高橋晴彦市長をはじめ、近隣自治体から朝来市の藤岡勇市長の他、宍粟市や養父市の幹部も出席した。伊東社長は「イノベーションセンターは2020年2月に常設展示場として開設して以来、最新技術をいち早く展示し、世界中のお客さまに向けて発信してきた。世界的に人手不足は深刻で、国内でも2024年問題が本格化している。今回のリニューアルを通じ、社会のインフラとなる製造や物流を持続可能なものとし、物流設備業界の発展に貢献したい」とあいさつ。テープカットには、高橋市長と近畿経済産業局の黒田俊久地域経済部長、兵庫県の原田剛治産業労働部長、伊東社長と伊東一夫会長が臨んだ。
リニューアルされたイノベーションセンターは、5つの展示室で構成される。第1展示室では、ソーティングシステム「idソーター 88モデル」を使った、箱の並びや間隔を自在に制御するデモがセレモニー出席者に披露された。第2から第4展示室まで多様な搬送システムが紹介されたが、毛色の異なるのが第5展示室だ。伊東社長は「ここでは実際に製品寿命を試験している。お見せして恥ずかしくない耐久試験室ができたので、来場者にも見てもらおうと考えた」と話す。
売上高300億円に向け積極投資
報道陣に対し「山積する課題を前に、自動化システムの導入が進まず、困っているお客さまが多くいる。『かゆいところに手が届く』『失敗しない』『すぐに導入できる』『スモールスタートができる』といったメリットを持つMDR式のソリューションに触れてもらい、MDRにより運び方改革を実現して働き方改革につなげたい」と語った伊東社長。
年間360社の来場を目指し、「創業80周年を迎える2025年度にグループ売上高300億円を達成したい」と意気込む。28日、29日には顧客向けのお披露目としてプライベートショーを開催し、2日間で約400人が来場した。
同社はイノベーションセンターの他に、栃木県小山市やオランダのアムステルダム、米国カリフォルニア州のオンタリオの3カ所に展示施設「テックセンター」を持つ。イノベーションセンターに続き、6月12日には栃木県小山市の展示施設「北関東テックセンター」をリニューアル。従来は1階部分だけだったが2階の一部も展示施設として改装した。さらに、海外のテックセンターもリニューアルを計画しており、売り上げ拡大に向け投資や営業活動に力を入れる。
(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)