生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2022.04.19

連載

[注目製品PickUp! Vol.41]メカ式でツール交換がシンプルに/イマオコーポレーション「SMARTSHIFT ロボットシステム」

初のロボット関連商材

ロボットマスターやツールホルダーを手に、特徴を説明する高御堂享副本部長

 イマオコーポレーションは主に機械部品やジグ(加工物を固定する補助器具)などを製造、販売する。ジグがロボットの周辺機器の一部に使われるケースは今までもあったが、ロボット関連の商材を取り扱い始めたのは今回が初めてだという。
 「エンドエフェクターを簡単・手動・工具レスで交換できる製品が欲しい」との顧客の声を受け、同社はツールチェンジャーに商機を見いだした。自社製品を開発するか、海外製品を輸入販売するかも含めて幅広く検討する中で、スマートシフト・ロボティクスの存在を知った。

 スマートシフト・ロボティクスは2018年に設立されたベンチャー企業。独自のくさび形状を備えたメカ式のツールチェンジャーを開発したものの、日本にはまだ販路がなかった。一方、イマオコーポレーションも競合他社と差別化できるツールチェンジャーを求めていた。
 こうした利害が一致しただけではなく、「設備の稼働率を高めたい」「標準品の組み合わせで価値を提供したい」といった考え方も合致したことから、両社は今年初めに日本市場での総代理店契約を結んだ。

iREXオンラインに手応え

iREXオンラインでもスマートシフトのツールチェンジャーを紹介(提供)

 4月4日からの正式発売に先立ち、3月1日~18日にかけてオンライン上で開催された「iREXオンライン」や、FA・ロボットシステムインテグレータ協会が3月24日に主催した「新商品説明会」などに参加。ロボットメーカーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)、ロボットユーザーへの情報発信に努めた。高御堂副本部長は「iREXオンラインでは、想像以上に多くの人にサイトを閲覧してもらえた」と手応えを語る。

 しかし、ロボット業界に本格参入してからはまだ日が浅い。そのため、今後の課題は日本市場での認知度をいかに高め、販売拡大につなげるかだ。「展示会や既存の営業ルートを生かしてロボットユーザーにPRすると同時に、日本のSIerやロボットメーカーとの関係性もこれからさらに強化したい」と高御堂副本部長は意気込む。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

TOP